単発派遣は60分前集合が当たり前?

単発派遣は60分前集合が当たり前?

 

今回は単発派遣について挙げてみたいと思います。

単発派遣は日雇い派遣等と呼ばれる事もありますが、主には1日~3日程度の単位で

スポット的に働く派遣の事を指しています。単発派遣を中心に活動している人や、サラリーマン

等が副業として単発派遣を利用しているケース等、その活用方法は様々。しかしこの単発派遣

のネックとなる部分の1つに「集合時間」があります。実際の勤務開始時間よりも大幅に早く

集合させられるケースが多く、派遣スタッフ側としても頭を悩ませられる事もあります。

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単発派遣の特徴は?

単発派遣の仕事は主に短期や単発専門のサイトやアプリから求人情報を検索し、仕事を得ている

人が多いかと思います。軽作業やイベントスタッフ・撤去作業・選挙関連・ピッキング・引っ越し

関連・仕分け作業など実に様々な仕事求人が検索でき、翌日の空いた時間などにサクッと仕事を

確保しておきたい人などに人気があります。また仕事終わりにその場で現金支給される求人もあり、

すぐに現金が欲しいようなその日暮らし系の人にも需要があります。本来単発系の派遣仕事は2012

年の法改正で原則禁止となっていますが、実際にはスタッフ側が自分を単発禁止の例外規定に当てはまって

いると偽っていたり、各派遣会社もその辺を深く追求していない部分もあったりと、現実的には法の網が

十分に掛かりきっていない部分もあります。また派遣契約というのは派遣先や派遣会社の都合で条件が変更

されたりするケースは珍しくありませんが、長期派遣と比較しても単発系派遣の場合は特にこの傾向が強く、

その時の状況次第で契約の有無が変わったり、決まっていた採用が飛ぶ・派遣先の人員状況次第で

急遽に求人ストップといったケースもあったと聞きます。

単発系はスタッフの数自体も多く、仕事発生エリアもバラバラであり、その日毎に契約が発生するような

形態である事からどうしても事務手続き等が煩雑になりやすいのは確かかもしれませんが、

それでも単発系派遣のトラブルはよく耳にします。

60分前集合が当たり前?

また単発系派遣のネックとなる特徴の1つに「拘束時間の長さ」があります。

就業時間が6時間超の場合は休憩45分・8時間超の場合は1時間の休憩が与えられる事は

単発派遣も同じですが、問題はその集合時間の早さです。一般派遣の場合には就業開始時間の10~15

分前に会社や現場に到着して仕事の準備に取り掛かる人も多いかと思いますが、単発系派遣の場合には

集合場所(現場最寄りの駅前など)に50~60分前に集合するといった事が慣例となっています。

例えば9時に就業開始の仕事だとすると、60分前集合であれば8時に集合場所に到着している必要があり、

現場まで通勤時間が1時間かかるスタッフであれば7時前には自宅を出発する必要があり、簡単な出発前の

身支度を考えれば6時~6時半には起床している必要があります。これはまだ派遣先での就業経験のある

スタッフの場合であって、ある派遣会社では新人スタッフや派遣先就業が初めてのスタッフの場合には

75分前集合といった所もありました。単発系は時給の高さに惹かれてエントリーする人も多いものですが、

交通費無支給の案件が多い事や、実際の拘束時間で換算すれば時給700~800円程度になってしまう事も

少なくありません。

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集合時間は時給に含まれる?

なぜこのように早い集合時間を設けているのかと言えば、理由としては①点呼を取るため②点呼を取った

後、欠勤者等がいる場合に会社や派遣先と連携を取るため③集合場所から複数のスタッフが集まって徒歩や

バスで現場へ向かうため④誰かが遅刻や電車遅延で遅れる場合、他スタッフも待機する場合があるため

⑤専用バスで現場へ向かう際などその日の交通状況によって遅れる可能性がある、等の事情が挙げられます。

どの事情もどちらかと言えば派遣会社側や他スタッフの事情によってこのように早い集合時間が設けられて

いるケースが多いという事は言えるかと思います。また基本的にはその集合時間に強制力があるものであれば

その時間から賃金が発生しても良いかなとも個人的には思いますし、例えば9時開始の就業で8時集合で

あったとしてもその8時集合が派遣会社の指示により厳守なのであれば、そこから時給計算がなされても

良いようにも思います。中には事前に本人の同意がなされているからといった意見や、点呼の必要性・

集合場所が会社以外の場所である点やその場では業務が実施されない事から、労働時間外であるとの主張

も多いかもしれませんが、一方では集合時には就業にあたっての準備が必要であったり集合時に派遣先での

注意事項を与えられたりするケースがある事・点呼後から出発までは自由時間としていたとしても

実際にはスタッフはその周囲を離れる事は出来ない事などを考えれば、集合時~勤務開始までの時間は、

使用者の指揮命令下にあると考えて勤務時間に含まれると考えても良いようにも思えてしまいます。

実際にはこのような細かい問題に拘る人も少ないかもしれませんし移動時間や集合時間の賃金は判断が微妙

なケースも多い事から明言はしませんが、もし労働時間に含める事は難しいとしても、せめて集合時間が

あまりにも早い場合には多少なりとも気持ち程度の手当を支給してあげるとか、スタッフの希望で

集合or現地直行の選択を出来るようにしてあげる・通勤を配慮して集合場所を2~3箇所の各エリアに分散

させる・または60分前ではなくせめて30~40分前集合にする等、もう少し配慮が欲しい気もしますね。

 

また単発現場は様々なエリアで発生している事から、派遣会社側の社員も現場に行ける事は少なく、

よほどの長期継続案件や新規案件でなければ現場に社員は出てきません(派遣会社によります)。

主にはその派遣先での就業に慣れているスタッフの1人に時給50~150円程度の時給を上乗せする事で

リーダー職を任せ、派遣会社から渡された名簿データを元にスタッフ達の点呼を取ったり派遣会社側と連携

を取ったりする事も多いものです。昔は紙ベースでしたが今ではLINEやチャットで派遣会社の社員と

連携を取るリーダーさんも多くなってきました。

またリーダーとは言ってもその人はあくまで一スタッフであり、特にその現場が初めての時にはその現場の

詳細についてリーダーも把握していないケースが多く、その派遣先の環境などを聞いてもわからない

といったケースもしばしばあります。そのため単発系は現場に着いてみないとどんな職場なのか分からない・

事前に言われていた仕事内容と違うといった事は割りと日常茶飯事で、悪く言えば当たりハズレの要素

も大きかったりもします(長く単発やっているスタッフさんだとその辺も逆に楽しんじゃったりも

していますが..苦笑)。その辺りにおいてもきちんと案件毎に営業マンやコーディネーターが

付く長期と比較するとやはり単発派遣の職の不安定さが少し表れているような気もします。

またスタッフ側としてもそのような単発系の雰囲気を把握している感もあり、例えば10名で

向かう予定の現場であっても実際の集合時間には7~8名しか集まっていないなんて事も割と

ザラにあります。このように派遣先に向かう前の集合時間の光景1つ取っても、会社や案件毎に

その状況は様々で、時には集合時の雰囲気でその派遣先に対する派遣会社の力の入れ具合が

何となく測れたりする場合もあり、少し興味深い部分もあります。

使える派遣社員=優秀なスタッフではない?

さて実際の単発系の派遣会社内の光景を見ていると、必ずしも優秀な派遣スタッフさんや能力の高い

スタッフさんが会社から高い評価を受けている訳ではない事に気付きます。むしろ知識があり細かい事を

会社側に指摘をしたり、ちょっとしたルールの逸脱に労基法等のルールを持ち出して訂正させようとする

スタッフさんは会社側から煙たがられる事も多いものです。またそのようなスタッフさんにはその後仕事が

廻ってこなくなったというようなケースを実際に見かけた事もあります。逆に派遣会社からの仕事依頼を

断り切れない内気なスタッフさんや、周囲があまりやりたがらない悪条件の仕事でも引き受ける真面目な

スタッフさんは良い意味でも悪い意味でもその派遣会社に重宝されていた事もありました

(ほぼ毎日のように営業が電話をかけて仕事を廻していましたね)。

前者のスタッフさんは確かに正しい事を主張していますが、会社によっては実際の内情と法律ルールは

必ずしも一致しない部分もあり、細かい部分まで突っ込まれると全てが法律を遵守しているとは

言い切れない部分もあるのかもしれません。

もちろん単発系の派遣会社の中でもしっかりと運営している会社も多くありますので一概には言えませんが、

正社員や長期派遣に慣れてしまっている人が単発に切り替えようとした時には、現場によっては不安定さを

感じたり微妙に感じる部分もあるかもしれません。

どのような会社や現場で働くか・どのような雇用形態で働くかは労働者の自由ではありますが、

自分が納得して仕事が出来る環境かどうかを事前にしっかりと把握した上で、お仕事をしていきたい

ものですね。

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