派遣社員は男性もOK?派遣男性の割合や年代・結婚についても解説

今回は男性の派遣社員について挙げてみたいと思います。

派遣社員は様々な年代の方々が働いていますが、性別で言えば女性の方が割合としても多くなっています。

職種や派遣先にもよりますが、大抵の派遣先職場では女性スタッフが席の多くを占めており、男性スタッフはその中でポツポツ…。

中には男性が派遣社員になる事に抵抗を感じる人もいるようです。

男性は派遣社員に不向きなのでしょうか。

今回はそんな男性の派遣社員に触れてみます。

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派遣社員の「男性」の割合

派遣社員は現在でも約130万人程度いると言われています。

この数は全労働者数の2~3%の割合にすぎませんが、リーマンショック以降大幅に落ち込んだ派遣社員の数も、近年ではまた少しずつ増え続けています。

派遣社員の男女比率は過去の厚生労働省調査によると男性が44.5%・女性が55.5%だそうです。

派遣社員=女性のイメージが強い方も多いと思いますが、数字上ではさほど男女の数に差はないようですね。

 

職種で言えば事務職等のオフィスワークでは女性の割合が多いのに対し、ドライバーや製造業・技術職等では男性の割合が多くを占めています。

派遣では事務職が人気ですが、その数は圧倒的に女性が多く、逆に肉体労働を中心とした職種では男性割合が多めになっています。

 

派遣の男性が多い職種は?

上記のグラフでも分かるように、職種によっては派遣社員でも男性が多い職種もあります。

派遣で男性が多い仕事では以下のような職種が挙げられます。

 

IT技術職

IT系技術職では男性が多い傾向があります。

というより派遣先によっては殆どが男性と言っても良いかと思います。

プログラマ・エンジニアの方々はIT技術屋さんは男性スタッフも多めです。

残業が多めである事も。

 

製造業

工場などの製造現場の派遣先も男性割合が多めであるケースが多いです。

仕分けやライン作業など肉体労働現場では男性の割合が多い派遣先が多いかと思います。

 

ドライバー

派遣では少ないドライバーではありますが、やはり男性スタッフが多めな印象です。

特に近年、自社採用だけでは人材の確保が難しくなっているドライバー業界では、派遣スタッフの存在も注目されつつあります。

 

人事職

人事職・管理職も男性が多めです。

派遣社員での人事職採用は少なめではありますが、それでも中高年スタッフでも過去のキャリアや経験を活かしやすい職種と言えます。

 

派遣社員男性の20代・30代・40代の割合

派遣社員を続けている人の中には「派遣は30代~40代に仕事がなくなる」「派遣は中高年以降が厳しい」といった声を聞くこともあるようです。

実際に派遣社員として就業する男性の中では、どの年代の男性の割合が多いのでしょうか。

※厚生労働省 派遣労働者調査より作成

上記を見ると、20代~30代の派遣社員男性が圧倒的に多く、40代以降は次第に割合が少なくなっています。

40代以降は求人が徐々に少なくなってくる事や、60代以降はリタイヤして年金生活に入る事が多く、やはり20~30代の派遣社員男性が多くを占めるようです。

とは言え40代の男性派遣社員の数も一定数いる事から、見方を変えれば必ずしも40代以降に仕事が激減している訳でもないようにも見えます。

まして今後は増々売り手市場になっていく事も予想される事から、今後中高年の雇用がどのように変化していくのかも見守っていく必要があります。

また確かに年齢が若い方が就職に有利な事は変わりませんが、中高年男性にはその豊富な経験やスキルを活かした職場もあります。

 

男性が派遣社員をやるのはなぜ?

正社員として長く就業している方からすると、なぜ男性が派遣社員として働いているのか?と疑問に感じる方もいるようです。

確かに正社員の年収の高さ・ボーナス・退職金制度・福利厚生などを考えると、男性が派遣社員として仕事をするメリットが薄いと感じる方もいるのでしょう。

男性が派遣社員として働いている理由は人それぞれですが、一般的には以下のような理由が考えられます。

  • 一時的な収入の繋ぎとして
  • 年齢的に正社員職がない
  • 派遣でも好待遇な求人も多くある
  • 大手なので派遣社員から入社した
  • 派遣が気楽
  • 期間を決めて働ける
  • 正社員の拘束時間の長さ
  • 一度派遣社員として働いてからそのままズルズル
  • 責任の重い仕事を避けたい
  • サービス残業・出世競争などに嫌気
  • 生活ができればそれ以上は望まない
  • 派遣はいつでも辞められる

 

「なぜ男性が派遣社員として働くのか?」と考える方もいるのかもしれませんが、逆に「なぜ正社員で働く必要があるのか?」と考える方もいるのです。

働き方は人によって様々かと思いますが、柔軟な働き方ができる派遣のメリットを考えれば、まだまだ男性の派遣社員が増えていっても不思議ではないようにも感じます。

 

男性派遣社員が増えない理由?

派遣社員を含め非正規雇用の数が増えている中、男性の派遣社員の数はさほど増えていない印象があります。

男性派遣スタッフが増えない理由にはどのような点が挙げられるでしょうか。

 

 一時的な”繋ぎ”として

まず割合的に多い女性派遣スタッフの場合、派遣をやる理由は様々ですが、「家計の足しにしたい」「出産等のブランク後の仕事として」「パートより時給が良い」「育児と仕事の両立」「控除枠内で働く」等、どちらかと言えば長期雇用を前提とした理由が目立ちます。

一方で男性の場合には、人によって考え方は様々ではありますが、基本的には次の正社員職が決まるまでの繋ぎとして派遣社員をやる・一時的に収入を補うために派遣をやるといったケースも多くあります。

やはり基本的には派遣社員として定年まで働きたいといった意図ではなく、やがてはきちんと定職に就きたいといった考え方の男性が多いようです。

 

 クビになる可能性

基本的には結婚をしても男性が働き続けて収入を得、家族を養っていくといった形が昔から一般的となっています。

家庭の事を思うと、一時的な仕事で繋いで頻繁に職を変えるといった事は現実的には中々難しく、また派遣の場合には3か月程度の契約期間を更新していく事が通常ですので、もし更新が途切れたりクビを宣告された場合には、家族の生活も厳しくなってしまいます。

まして男性30代~40代で世帯持ちとなれば、これから出産や育児・日々の生活費・住宅ローンや保険など、様々な出費が予想されます。

正社員だからクビにならないとは限りませんが、やはり男性の場合は途中で職が途絶えてしまう可能性もある派遣社員として就業することに抵抗を感じる人も多いようです。

 

 収入が低い

また正社員と派遣社員とでは平均年収としても金額的に大きな開きがあるのは事実です。

派遣社員と正社員の年収の差は平成27年度では以下のようになっています。

正社員の平均年収:513万円

派遣社員の平均年収:328万円

あくまで統計上は上記のようになっているようですが、恐らく派遣社員の中には「328万円ももらってないよ?」という声もあるかもしれません。

このように考えると正社員と派遣社員の平均年収の差は185万円もある事になり、男性側が派遣社員として働く事をためらう気持ちも少し分かるような気もします。

 

 世間体イメージ

男性派遣社員が増加しない理由の1つとして、働き方に対するイメージの問題も多少は関係しているのかもしれません。

昔から男性=一家の大黒柱といった言葉や、男性は正社員等の定職に就いて腰を据えて長く仕事をしていくものといったイメージが根付いているように思います。

また女性としても自分の男性パートナーが派遣社員である事をマイナスに考えてしまう人も中にはいるかもしれません。

男性の中には派遣社員という働き方に対してネガティブなイメージを持っている人もおり、世間体を含めたイメージを考えるとやはり正社員等で仕事をしたいという気持ちがあるように思います。

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派遣の男性は結婚できない?

周囲の女性から派遣社員の男性について、たまにこんな声が聞こえる事があります。

「恋人が派遣社員だと不安」「年収や福利厚生を考えれば結婚相手として難しい」「長年派遣だけをやっている男性は何か欠けている点がある気がする」「夫が派遣だと安心して結婚や出産に臨めるか分からない」といったように、少し厳しい意見もあります。

確かに正社員=安定というイメージがあるので、家庭を優先して考える女性の立場からすれば、そのように考えるのも自然な事なのかもしれません。

以下は女性総合サイトを運営する「マイナビウーマン」が発表した、女性が結婚相手の男性に求める条件のランキングです。

 

女性が結婚相手に求める条件(5位までを一部抜粋)

第1位 性格が合うこと……80.3%

第2位 思いやり……77.1%

第3位 誠実さ(浮気をしない)……70.6%

第4位 収入……56.4%

第5位 包容力……56.0%

マイナビウーマン 結婚相手に求めるものランキングより一部引用

 

結婚において、男性は女性の収入はあまり気にしない事が多いのに対し、女性は男性の収入を4位に挙げている事が分かります。

やはり男性にはある程度の収入を稼いでいて欲しいというのが女性の本音なのかもしれません。

派遣社員が結婚ができない理由についてはこちらの記事も参考にしてみてください。

関連記事:派遣社員が結婚できない本当の理由

 

ですが個人的には「派遣社員の男性=結婚できない」といった考え方は少し安易すぎるかなような気もします。

例えば好きになったその相手男性が、たまたま派遣社員だったから恋人にするのを諦めたというのであれば、その考え方は少し残念な感じもします。

 

派遣社員であっても派遣先の正社員より年収を上回っているケースもよくありますし、出会ったその時の彼氏のポジションが派遣社員であったとしても、数年後には別の仕事に就いている可能性も十分にあります。

その男性の資質によっては独立している可能性もあるかもしれません。

もしくはレアケースですが実家がお金持ちで派遣の少しの給料だけで収入も十分という人も中にはいれば、私の知り合いでも派遣社員の男性がいて、その方は副業のFXで給料の数倍は稼いでいたりもします。苦笑

 

上記は少し極端な例ですが、派遣社員の男性をネガティブに見過ぎてしまうのはどうかと思いますし、逆に言えば正社員=安定しているといったイメージも今の時代では通用しにくくなっている部分もあるような気がします。

昔のような終身雇用は崩壊し、年功序列でエスカレーター式に昇進していくような時代でもありません。

ボーナスもカットされたり退職金もまともに出ない会社で正社員として就業しているよりは、時間を有効に使える派遣社員の方が効率が良い場合もあります。

安定志向を求める気持ちも分かりますが、相手の可能性をその一時のポジションだけで判断せずに、長い目で色々な視点から見ていきたいものですね。

 

紹介予定派遣に男性は不利?

紹介予定派遣というのは数カ月の派遣期間終了後に、派遣先企業とスタッフとの双方合意の元で、その企業の社員となれる制度です。

派遣先企業としても派遣期間中にそのスタッフの適性等を見極めることが出来ますし、スタッフとしても職場の雰囲気や仕事の進め方などを見て判断することができ、双方にメリットがあります。

 

多くの派遣会社で紹介予定派遣案件を取り扱っていますが、やはり求人として多いのはオフィスワーク関連です。

オフィスワークと言うと「女性が有利?」と考える方もいるかもしれませんが、紹介予定派遣では男性歓迎の求人も多くあります。

また紹介予定派遣では医療・介護など体力を必要とする仕事やエンジニア・プログラマ等の技術職・製造・物流など工場系の求人も豊富にある事から、派遣から将来的なステップアップを考えている方にもぴったりな制度と言えます。

また年齢的に正社員入社が難しい…と考えている方にも、紹介予定派遣であれば入社できる企業も豊富にあります。

男性の方も紹介予定派遣に積極的にエントリーしてみてはいかがでしょうか。

 

男性におすすめの派遣会社は?

男性におすすめの派遣会社にはどのような会社があるでしょうか。

複数ありますがここでは特に男性にもおすすめの会社を挙げてみます。

 

テンプスタッフ

男性・女性問わず、派遣社員としてお仕事を始める際には、最初に登録をしておきたい大手派遣会社です。

求人数もトップクラスで7年連続で業績もNo1(2018年調査人材ビジネス業績ランキング)。

男性向けの職種も豊富にあるので、登録に迷っている方はまずテンプスタッフに登録しておく事をお勧めします。

 

パーソルテクノロジースタッフ

ITエンジニアやプログラマ・クリエイターなど、IT関連の職種を希望する方にはパーソルテクノロジースタッフをお勧めします。

パーソルテクノロジースタッフは旧インテリジェンスとテンプスタッフが合併して作られた会社。

専門職に特化しているだけにコーディネーターの精通した対応力にも定評があります。

 

ランスタッド

オフィスワークと共に、工場・製造求人を希望する男性にはランスタッドをお勧めします。

製造や工場・倉庫などの作業を始め、フォークリフトやドライバー・検査・溶接・塗装・仕分け梱包などの職種も豊富にあります。

派遣だけではなく正社員求人の取り扱いも充実しているので正社員転職を検討している方にもお勧めの派遣会社と言えます。

 

工場ワークス

ランスタッドと同じく、派遣で工場系求人を選ぶなら工場ワークスもお勧めです。

工場や製造の仕事に特化しており3万件以上の求人があります。

交通費支給や寮完備の求人・未経験OKの職種など、工場系求人をお探しの男性はぜひ登録しておきたい派遣会社です。

 

きらケア派遣

きらケア派遣は介護に特化した人材派遣サービス。

介護や看護師求人でもトップクラスの求人数が掲載されており、非公開求人も豊富にあります。

就業先施設の事も担当者が細かく把握しており、派遣社員として介護業界で働きたい方にお勧めの派遣会社です。

 

男性の方の中には、工場や製造・軽作業の仕事を始める方も多くいます。

職種によっては、派遣から正社員を目指せる求人も多くあるのが特徴です。

工場や軽作業に強い派遣会社はこちらの記事を参考にしてみてください。

参考記事:工場・製造・軽作業に強いおすすめの派遣会社は?

 

派遣を続ける様々な事情

以前出会ったスタッフさんに男性の方がいました。

そのスタッフさんは物腰の柔らかい優しい男性スタッフさん。同期メンバーには年上女性が多い中、低姿勢で周囲に気遣いをしながら頑張っている人でした。

その彼が最終日に退職をする日の帰り際に、少し小話をしました。

彼はまだ20代だったので「〇〇君はなんで派遣社員を続けているの?正社員として就職すればいいのに…」と私は何気なく尋ねてしまいました。

ですがよくよく紐解いて聞いていくと、彼は対人関係が苦手との事。

コミュニケーション面に少し苦手があり、正社員のように周囲の同じ人間と長期間付き合っていくのが精神的に難しいとの事でした。

私は事情も知らずに安易に聞いてしまった事を少し反省しましたが、人は見えない所で色々な事情を抱えているものだと改めて痛感しました。

 

派遣社員を続けている方の中には、「正社員職が見つからないから」「大手で働けるから」「パートよりも時給が良い」「単純に就活期間の繋ぎとして」等、色々な理由で働くスタッフさんがいます。

中には派遣社員という就業形態に対して否定的な意見を持つ人もいるのかもしれませんが、様々な事情を抱える労働者がいる中で派遣という選択肢があり、労働者の働き方の幅が少しでも広がるという事は、プラスに考えて良いのかもしれません。

 

派遣社員の男性まとめ

幾つか派遣社員の男性について触れてみました。

働き方については人によって様々な考え方があるかと思いますが、基本的には「自分がやりたい仕事をやる」というスタンスが良いと思います。

昔は大手企業であったり正規の優良企業で働く事にステータス感があったりしたものですが、最近ではそれも徐々に薄れてきている感じもします。

派遣社員であっても契約社員やアルバイトであっても、自分がやりがいを持って楽しくできる仕事であればそれが一番です。

 

また、男性の中には派遣会社に登録をすることに少し躊躇してしまう方もいるかと思います。

派遣社員=女性が多いというイメージを持っている人もおり、なかなか登録に踏み切れない人もいる事でしょう。

ですが大手の派遣会社を始め、派遣社員には男性の割合も増えており、また男性向きのお仕事もたくさんあります。

特にこれから派遣社員としてお仕事を始める方には、求人数が多く福利厚生なども充実している「大手」の派遣会社をお勧めします。

派遣の求人の中には、正社員にも負けないくらいの年収・好待遇のお仕事も多くあります。

もし派遣会社への登録を考えている方はこちらの記事も参考にしてみてください。

参考:おすすめの派遣会社はこちら

今回は派遣の男性スタッフについて挙げてみました。

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