派遣がすぐ辞める理由?定着率を高めるには

今回は派遣がすぐに辞めるケースについて挙げてみたいと思います。

あくまで人にもよりますが、実際には派遣社員の中にはすぐに辞めてしまう人が多いものです。

1~2か月で辞めてしまうという人もよくいますし、数週間で姿が見えなくなる人もいます。

辞めてしまう理由としては派遣社員に問題がある場合もありますし、派遣先や派遣会社の受け入れ態勢に問題があるケースもあります。

いずれにしても派遣スタッフがすぐ辞めてしまい定着がしなければ、いつまで経っても職場に人材は定着しません。

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派遣社員がすぐ辞めるのはなぜ?

もちろん派遣スタッフの中にも数年継続して勤務している真面目なスタッフさんも多いですし、きちんと仕事を続ける人は無断退職などはせずしっかりと勤務し続けます。

ですがやはり派遣スタッフはすぐに辞めてしまう事が多いのは事実です。

派遣スタッフがすぐに辞めてしまいやすい理由には以下のような理由が考えられます。

 

  • 仕事が合わない(ついていけない)
  • 事前の説明や求人の情報と全然違う
  • 職場で放置されている
  • 最初から腰掛け仕事の予定
  • すぐに辞めてもペナルティはない
  • 派遣同士の仲が悪い(イヤな人が入社してきた)
  • 派遣先社員と関係が上手くいかない
  • 仕事を紹介してもらえなくなっても派遣会社は多数ある
  • すぐに辞めても派遣会社が尻ぬぐいしてくれる
  • 他に仕事が見つかった
  • 複数人で同時研修をしていて、1日でも休むと挽回が難しい

 

幾つかの理由が考えられ、派遣スタッフ・派遣先・派遣会社のいずれかに原因が潜んでいる場合があります。

 

午前中で辞めた”最速の男”

以前に製造の工場現場にスタッフが派遣されました。

スタッフは男性で荷受けや製造の仕事を任される仕事で、派遣先は大手スーパーの関連(下請け)企業です。

そのスタッフは1人のみでの入社でしたが、最初は特に不安そうな様子はありませんでした。

朝から簡単な同僚への挨拶を済ませ、商品の搬入や仕入れ伝票の見方・ハンディの使い方など大まかな仕事のやり方等を教わった彼ですが、午前中の業務が終わり昼休憩で外出したきり、彼は外から帰ってきません。

担当者が彼に連絡をすると「聞いていた仕事内容と違うので出来そうもない」と残し、すでに勝手に帰宅してしまったようです。

その工場では入口が警備員に塞がれているので、入館証もないのにどうやって彼が突破したのか疑問でしたが、それにしても午前中で”飛ぶ”というのは私が知る限りでも最速です。

午前中まで勤務したのであればそのまま終業時刻まで勤務して、その後に担当者に事情を伝えるなり他の手段もあったかと思いますが、彼としては耐え難いものがあったのでしょう。

午前中でいなくなるというのは稀な話ですが、派遣スタッフの中には1~2日ですぐに辞めてしまうというのは決してレアなケースではありません。

 

周囲ではこんな声も

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派遣をすぐに辞める事は契約違反

派遣社員の場合、上記のようにすぐに辞めてしまうスタッフも多いものですが、厳密に言えばやはりそれは契約違反という事になります。

入社時に配布される就業条件明示書等にも、大抵は以下のような記載がある筈です。

(派遣契約解除の場合の措置)

派遣労働者の責に帰すべき事由によらない当該派遣労働契約の解除が行われた場合には、派遣先と連携して新たな就業機
会の確保を図ることとし、これができないときは、雇用主の責任を果たす。解雇については原則30日以上前に告知する。
派遣労働者が退職を希望するときは、少なくとも退職日の14日前までに、退職願を提出することにより申し出ること。

派遣スタッフは派遣会社との間で雇用契約を結んでおり、その雇用契約の契約期間を守ることが基本です。

そのため本来は契約期間中にすぐに辞めるといった事は出来ません。

ただし例えば契約期間中に病気やケガで長期間の治療が必要になってしまったり、家族の転勤などにより通勤が困難になってしまった等、「やむ負えない事情」が発生した場合には、この限りではありません。

事情によっては派遣会社が柔軟に対処してくれるような場合もあります。

万一すぐに辞めるようなやむ負えない事情があったとしても、一番やってはいけない事は無断退職(バックレ)です。

もし何かの事情がある場合には、まず派遣会社の担当者に相談をしてみるようにしましょう。

参考記事:派遣社員がバックレた?給料は?バックレの理由と派遣会社の対応は?

 

すぐに辞めると損害賠償される?

派遣社員の場合、よほどの損害や迷惑を掛けていない限りペナルティや賠償責任が発生するケースは稀です。

そのためすぐに辞めてしまっても派遣スタッフが責任を負わされるといったケースは少ないでしょう。

ですがそれはすぐに辞めてしまっても良いという理由にはなりません。

あくまで少なくとも契約期間は業務を全うする事が前提です。

またペナルティは無いとしても、その後に派遣会社から仕事を紹介されなくなる可能性は十分にあります。

参考記事:派遣で損害賠償請求をされた?

 

社会保険はどうなる?

派遣をすぐに辞めてしまった場合、社会保険はどうなるのでしょうか。

もし初日から社会保険に加入している場合、日割りではなく月額で給与から天引きされてしまいます。

極端ですが例えば1日で辞めてしまった場合、保険料が1日の給与分ではカバーできないので、会社に別途差額を支払う必要があります。

ですが実際にはスタッフがすぐに辞めてしまった場合、保険手続を済ませていたとしても取り消し等の理由を付けて社会保険を未加入扱いにし、給与から天引きされないようにできる場合があります。

すぐに派遣会社に相談をするようにしましょう。

 

返却物の確認も

派遣職場をすぐに辞めてしまったとしても、派遣先や派遣会社から貸与物があればすぐに返却するようにします。

ロッカーのカギ・セキュリティーカード・制服・社員証など、何かしら職場から貸与されているケースも多い筈です。

もし返却しない場合には、派遣会社から何度も連絡があります。

また退職手続きのために一度派遣会社への来社を求められるケースが多いですが、事情によっては郵送での退職を認めてもらえる場合もあり、その場合には貸与品も郵送で返却するケースもあります。

派遣会社としても責任問題ですので、担当者を困らせることのないようにすぐに貸与物は返却するようにしたいですね。

 

派遣の離職は「直感的」

会社を辞める時、退職理由というのは人それぞれですが、例えば正社員の場合には会社を辞める退職理由というものが比較的はっきりとしているものです。

「ボーナスカットされた」「会社に将来性を感じなくなった」「人間関係」「サービス残業が多い」など、退職をするにしてもそこには退職理由というものが存在します。

 

ですが派遣社員の場合には、はっきりとした退職理由が無くても退職をしてしまう人が少なくありません。

それこそ普段のちょっとしたきっかけで、会社から姿を消してしまう事があります。

客観的に見れば普通にいつも通り働いている派遣社員であっても「もう少しで辞めようかな」「もうちょっとだけ居ようかな」常に心の中で見計らっていることも多いものです。

そしてちょっとした地雷を踏んだきっかけで、ふと退職をしてしまう事になります。

その為会社としても退職理由がはっきりとしていれば何かしらの対策を講じられるものの、明確な退職理由がわからない・もしくは毎回のように建前だけの退職理由を派遣会社担当から聞かされる為、派遣先としても具体的な対策を講じにくいといった部分もあるのかもしれません。

 

派遣先がすぐに辞めるスタッフを定着させるには

雇用主ではないとは言え、派遣先としても派遣スタッフを定着させる事は運営の効率化に繋がります。

毎回スタッフが辞める度に研修を実施するようでは、いつまで経っても人材の成長は見込めません。

また実際のスタッフの声としても、不満の声があがるのは派遣会社に対してではなく、派遣先に対しての声の方が多いです。

派遣スタッフを長く定着させるにはどのような工夫が考えられるでしょうか。

 

最初から経験者を雇う

派遣社員がすぐに辞めてしまう理由の1つとして「スキルが合わない」「仕事についていけない」という理由も一部あります。

確かに派遣の場合には顔合わせが終了したらヨーイドンですぐに仕事が始まります。

そのため入社してみたら自分が想定していたよりも求められる業務レベルが高かったという事は起こり得る事であり、特に未経験OKの募集職種ではこのケースがよく起こります。

それであれば最初から経験者を雇うというのも一手です。

確かに採用人数は集まりにくくなりますが、毎回頻繁に退職が相次ぐよりは、最初から経験者を集めた方が結果的に採用効率が良い場合もあります。

 

若年層だけでなく中高年雇用も

若年層がすぐに辞めやすいとは一概には言えませんが、ゆとり世代という言葉が表すように中には早期で退職をしてしまう若者もいます。

中高年は経験が豊富なだけでなく、派遣において紹介される仕事量が若者よりも少ないので、紹介してもらった仕事に専念します。

中には扱いずらい中高年者覚えの悪い人もいるのかもしれませんが、若年者だけでなく中高年者も積極採用してみるというのも一考です。

 

仕事内容をシンプルにする

仕事内容をシンプルに絞ってあげる事も大切です。

例えばある大手ネット通販系のアパレル倉庫では、面倒な人間関係や上下関係なども感じさせず、スタッフ達が自分のペースで黙々と棚入れや梱包作業をしています。

この職場は派遣社員の方々や副業者からも人気があり、リピーターが後を絶ちません。

特に今の人たちは面倒な上下関係や派閥などはあまり好みませんし、毎日コロコロと仕事内容が変わったり複雑な種類の仕事を任されるよりも、仕事内容をシンプルにした方が取り組みやすいと感じる傾向があるように思います。

あれもこれもと仕事を任せ過ぎず、仕事内容を限定した方がスタッフは定着していきやすいのかもしれません。

 

固定観念を捨てる

派遣をすでに何年も導入していて取り扱いに慣れている派遣先企業の中には、「派遣はすぐに辞めるもの」という固定観念を抱いてしまっている社員さんも中にはいます。

確かにすぐに辞める傾向がありますしそれは間違いではありませんが、やはりそのような態度は派遣スタッフにも伝わります。

前のスタッフがすぐに辞めた事は、今いるスタッフには全く関係の無い事です。

常に新鮮な気持ちで教育を施すことは簡単な事ではありませんが、できるだけ新たな気持ちでスタッフを教育していくようにしたいものですね。

 

定期的な研修の実施

派遣社員の場合、多くは入社時に数日~数週間の研修を終えて、そこから実際の業務に入ります。

ですが派遣スタッフが問題や不安を抱えるのは”実際の業務に入ってから”が多いのに、入社研修を終えた後はスタッフをそのまま放置する派遣先も意外に多いものです。

そのため本格的に業務に入ってからも定期的に研修を行い、普段の仕事上の不安や不明点の解消・トラブルの防止に努めるようにします。

研修とは言っても大それた研修でなく、プチ研修程度のものでも良いでしょう。

普段仕事中は話しにくい事などをざっくばらんに話せる機会があれば、救われるスタッフもいるのではないでしょうか。

 

質問しやすい空気作り

派遣社員は即戦力とも言われる通り、短い研修期間で業務に取り組む必要があり、人間関係を十分に構築しないままに仕事に入ることも珍しくありません。

また派遣先によっては派遣社員がよそ者のように扱われているケースもあります。

派遣スタッフの性格も様々で、積極的に質問できる人もいれば、引っ込み思案でなかなか社員さんに質問しにくいといった人もいます。

その結果仕事を覚えられず業務についていけなくなり、結果的に退職に繋がるという事も想定されます。

派遣先の社員さんとしても仕事をしながらなので大変ではありますが、普段から質問しやすい空気作りを意識しておくのも有効と言えます。

 

指揮者を統一する

派遣の場合には派遣先責任者や指揮命令者が定められていますが、実際にはスタッフは派遣先の複数の社員に指示を出されるケースも少なくありません。

その結果、「前に指示された内容と違う」「A上司とB上司のどっちの指示に従うべきかわからない」といった事態も起こり得ます。

そのため派遣先で指示を出す権限者を統一し、スタッフが指示に従いやすい環境を作っておく事も大切です。

参考記事:派遣先で複数の上司に仕事を頼まれるって?

派遣はすぐに辞める?まとめ

派遣スタッフは人によっては確かにすぐに辞めてしまう傾向があります。

退職する事情もスタッフさんによって様々です。

ですが派遣社員だからと言ってすぐに辞めても良いという事はもちろんありません。

派遣スタッフ・派遣会社・派遣先の三者それぞれが就業しやすい環境作りを意識して作っていくのは大切なのかもしれませんね。

今回は派遣スタッフはすぐ辞める?定着率を高めるにはについて挙げてみました。

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