派遣会社に登録する際の要注意ポイント20

今回は派遣会社での登録時のポイントについて挙げてみたいと思います。

派遣社員として就業したいと考えた時、まず初めにしなければならない事は「派遣会社への登録」です。

多くの派遣会社では登録制を取っていますので、派遣会社に登録をしなければお仕事を紹介してもらえないケースが殆どです。

しかしだからと言ってどんな派遣会社にも適当に登録をしておけば良いかと言えばそうではありません。

登録するべきでない派遣会社をあらかじめ知っておく事で、自分に合った派遣会社を選べる可能性が高くなります。

 

なぜ「登録」が必要なの?

これから派遣会社に登録をする人の中には「なぜ派遣には登録が必要なの?」と不思議に思う方もいるかもしれません。
確かに登録をするには時間も手間もかかりますし、登録がなくそのまま仕事を紹介してもらえるのであれば、その方がスムーズです。

なぜこのような「登録」が必要なのでしょうか。

大きな理由として派遣会社がスタッフさんに対してお仕事を紹介する上では、その人の経験やスキル性格希望条件などを具体的に知っておく必要がある為です。
派遣会社にとってはスタッフさんも大切なパートナーですが、派遣先の会社も派遣会社にとっては大切なお客様企業です。
スタッフさんにもお仕事に対して希望の条件があるでしょうし、派遣先企業にも求める人材像があります。

お互いのマッチング精度を少しでも高めるためにも、事前に詳細なヒアリングをし、よりマッチした人材を派遣できるように事前登録を実施しているという事が言えます。
もし人材のミスマッチが発生するような事があっては、スタッフさん・派遣先企業の双方に信頼を失ってしまう事にもなり兼ねません。

 

最近ではWEB登録などを行う派遣会社も増えていますが、それでもあえて「本登録は実際に来社してから」という派遣会社が少なくありません。
それにはいかにWEB媒体が発展しても、対面でじっくりと顔を合わせて人柄を確認をしたいという会社側の意向もあります。

 

またスタッフさんにとっても派遣登録をする事で、その派遣会社の雰囲気や対応をある程度知ることが出来ますし、仕事の詳細を教えてもらえたりアドバイスを受ける事ができる・また対面での登録をする事により自分の性格や人柄など、履歴書に乗らない部分も担当者に見てもらえる等のメリットがあります。

 

派遣会社に登録する時にチェックするポイント20

 

①派遣業の許可を得ている

派遣事業を営むには事業許可が必要となります。

また前回の派遣法改正により一本化され、全ての派遣事業で厚生労働大臣の許可が必要という事になりました。

きちんと許可を受けている派遣会社であればHPや名刺等にその許可番号等が記載されているので確認してみるのも良いでしょう。

「派○○-○○○○」といったように2桁と4桁の番号が記載されているかと思います。

過去には無許可で派遣事業を行っていた会社や、事業所の新設をしたにも関わらず許可申請をしていなかった会社などもあります。

自分が登録をしようとしている派遣会社がきちんと派遣業の許可を得ている会社かどうか確認をしておきましょう。

 

②過去の行政処分歴

登録しようとしている派遣会社が過去に問題を起こしていないかというのは目安の1つになります。

二重派遣・労災隠し・禁止業務への派遣など、派遣会社によっては違法性が問われる行為を行っていたという会社もありますし、
その結果行政処分を受けたという会社もあるでしょう。

過去に処分歴のある会社が必ずしも悪いとは言えませんが、それでも「そのような事があった会社」という事は心に留めておいても良いかと思います。

そのような派遣会社に登録するのは控えておいた方が無難です。

 

③優良派遣事業者=必ずしも優良ではない

派遣会社が安心できるサービスを提供しているかどうかについて、厚生労働省から委託を受けた認定機関が調査しており、一定の基準を満たした派遣会社だけを「優良派遣事業者」として認めています。

申請要件や認定基準を満たしている派遣会社を「優良派遣事業者」として認定している訳です。

確かに8万もの派遣事業者の中で認定された会社は150社程度である事からすれば、優良派遣事業者に認定された会社は優良な派遣会社であるようにも見えます。

ですがこの認定基準は優良というよりは、むしろ派遣事業者として“最低基準を満たしている派遣会社”とも言え、必ずしも全ての面で優良な派遣会社であるとは言い切れません。

派遣会社からすればむしろ優良派遣事業者として認定される事で、自社(派遣会社)のブランディング強化や周囲からの信用面の向上・他社への競争力の強化・差別化に繋がるといった側面もあります。

ですが認定を受けていない派遣会社よりは、やはり基準を満たしている派遣会社を優先的に選びたい所です。

あくまで判断材料・目安の1つとして捉えるようにし、自分の目で派遣会社を判断し、登録をするようにしましょう。

 

④プライバシーマークの取得

プライバシーマークとは「個人情報」について適切な保護措置を講ずる体制を整備している事業者等を評価して付与されるものです。

派遣会社でもプライバシーマークを取得している企業とそうでない企業があります。

もちろんプライバシーマークを取得しているからと言って、優良企業であるとは限りません。

ですが派遣会社のように多数の派遣スタッフを抱える会社であればプライバシーマークを取得しておく意義はあるかと思います。

また自社内だけでなく派遣先企業との取引・連携の中では派遣先企業の人事や情報を取り扱うことにもなるので尚更です。

併せてプライバシーマークを取得・維持する事は高額なコストがかかりますので、逆に言えばそれを維持できている事も安心材料の1つになります。

派遣会社に登録をする際にはプライバシーマークの有無も念のためチェックしてみましょう。

 

⑤求人内容の記載が曖昧

派遣会社に登録をする際には求人誌やネット求人を見る人も多いかと思います。

今では求人誌を見ても多くの派遣会社の求人が紙面を占めています。

ですがその求人内容も各社様々で、きちんとした求人もあれば内容が曖昧な求人もあります。

労働時間や条件の記載が曖昧であったりいつまでも同じ求人が掲載されている・どのような仕事内容なのか具体的な記載がない・条件があまりにも良すぎる等、見ている人が判断に困ってしまうような内容も多くあります。

そのような案件にエントリーした場合、「実際には存在しない求人だった」「他の求人を紹介された」等といった結果になるケースも少なからずあります。

なかなか判断をするには難しいケースもありますが、具体性に乏しい求人にはエントリーしない方が賢明です。

 

⑥紹介予定派遣案件の取扱数

派遣会社に登録をする際には紹介予定派遣の数をチェックしてみる事も目安の1つになります。

派遣先企業が人材採用において紹介予定派遣制度を活用するのは、やはりコスト面でのメリットが大きい事が挙げられます。

よく紹介予定派遣制度の紹介手数料の高さが注目される事があります。

確かに採用する人材の年収の20~30%の紹介料がかかるとすれば、その金額は100万円前後になる事も珍しくありません。

ですがとは言っても派遣期間終了後に採用をしなければ派遣先企業に紹介料はかかりませんし、紹介予定派遣を利用せず通常の求人サイトから募集をすれば月に数十万の掲載料がかかります。また募集・採用における人事コストも発生するでしょう。

一見すると割高に見える紹介予定派遣ですが、派遣先企業からすれば実際には利点が多いのです。

また派遣先企業としては一定期間で良い人材を集める為にも、当然にスキルの高い多くのスタッフ数を抱える派遣会社に紹介予定派遣の依頼をかける

傾向があります。

その為やはり紹介予定派遣の案件数が多い派遣会社は、派遣先企業からも一定の信頼がある会社が多いという事は言えるでしょう。

実際には派遣会社が抱える紹介予定派遣の求人数は派遣会社側の営業力の強さも関係していますが、とは言えやはり周囲の信頼もある派遣会社が多い

傾向にあります。

関連記事:紹介予定派遣に強いおすすめの派遣会社は?年齢やデメリットも解説

 

⑦好条件の求人が多すぎる

 

派遣会社に登録をした事がある方はご経験がある人も多いかと思いますが、中には釣り求人・カラ求人といった案件も存在します。

派遣のカラ求人とは簡単に言えば、存在しない求人を載せ、登録者を募るというものです。

なぜそんな事をする必要があるのかと言えば、単純に派遣登録者数が多ければ多いほど派遣先からのマッチング要望にも応えられますし、会社としての規模や人気度・知名度としても好イメージをもたらします。また企業側にもこれだけの人数が派遣可能というアピールにもなります。

また登録者を増やすという目的だけであれば、わざわざまともな求人を掲載するよりは、好条件のカラ求人を載せた方が登録者は集まりやすい(効率的)という事は言えるのかと思います。

例えば「大量募集」「未経験OK」「相場より時給が高い」「単純作業のみの記載(データ入力・シール貼り等)」「条件の記載が曖昧」などのように、登録者が喰いつきやすそうな条件が並べられている求人には要注意です。

ただし最近のカラ求人の特徴として、一般の案件とほぼ見分けが付かない求人も多くありますし、傍から見て見極める事が困難な求人も多くあります。

またカラ求人を掲載する意図がなく、本当に会社側が削除し忘れていたケースや、多忙で削除できていなかったケースも考えられる為、一概に全てがカラ求人とは言えません。

ただ1つ言える事は、今以上に登録者を増やす必要があるという事は、登録者の数が足りていない=どちらかと言えば中小の派遣会社に架空求人の割合が多い傾向があるという事は言えるでしょう。

 

⑧派遣会社の規模

規模が小さい派遣会社が必ずしも悪い訳ではありません。

むしろ小回りが効いたりスタッフさんとの距離が近いアットホームな感じの会社など、優良な会社も多くあるでしょう。

ですが中小零細の派遣会社には大手と比較するとやはり契約条件(時給等)・会社の体質やスタッフへのフォロー・福利厚生などに不安定な部分が表れやすいという事は言えます。

例えば待遇時給等)が低い・社会保険の加入条件が厳しい・突発的に契約が終了する・過去に給与支払いの遅延があった・契約書が配布されない・更新がきちんとなされない等、思いもしないような事故やトラブルが発生する可能性があります。

また単純に営業マンや担当者を見ても、中小零細の派遣会社では社員1人あたりに無理な人数の派遣スタッフを抱えさせていたりする会社も中にはあるので、スタッフさん1人1人へのフォローが行き届かなくなる事があります。(逆に大手会社でもあまりにスタッフの人数が多すぎて担当者の数が足りていないケースもあります)

会社にもよるので一概には言えませんが、その会社を選択する特別な理由がないのであれば、やはり大手派遣会社を中心に登録をしておいた方が良いでしょう。

 

⑨設立年度

設立年度だけで必ずしもその派遣会社の良し悪しが判断できる訳ではありませんが、それでも歴史の古い派遣会社というのはそれなりの実績があります。

求人職種や派遣スタッフの数が多いだけでなく、取引先企業も多いので求人数も多く安定した企業が多いのも特徴です。

また過去数十年を見てもバブル崩壊リーマンショックなど、大きな危機を乗り越えてきた派遣会社には強い経営基盤があります。

また歴史が古いにも関わらず大きな事故や事件を起こしていない企業というのは、今後も安心して就業できる可能性が高いとも考えられます。

 

⑩マージン率は比較の必要なし

派遣業界のマージン率はサイト上等で公開することが義務付けられていますが、現在でも多くの派遣会社が公開義務をきちんと果たしていません。

恐らく明確な罰則規定がない事がその原因かと思いますが、優良派遣事業者の派遣会社の中にさえ公開していない会社も一部あります。

また、マージン率→派遣会社の取り分のように思っている人も一部いて、各社のマージン率を比較するような動きも見られますが、ご存知の方も多い通りマージンにはスタッフの社会保険料分や雇用保険料・研修費等も含まれているので、一概にマージン率が低いからと言って優良な派遣会社とは言えません

むしろマージン率が高くてもその分福利厚生や研修制度が充実している会社もありますし、逆にマージン率が低い会社であっても会社としての収益力が乏しく体質に問題が生じていたり、スタッフへのフォロー体制が手薄・保険加入のハードルを設けていたりする会社だったりすれば本末転倒です。

マージン率云々よりも、普段からのサポート体制や福利厚生・給与・教育などトータルで考えて派遣会社を判断するようにしましょう。

 

⑪法改正後の対応・速さ

1986年に派遣法が施行されて以来、現在に至るまで世の中の情勢に合わせて何度も改正が行われています。

近年で言えば2015年に派遣法が改正され、その改正内容の1つとして教育訓練を実施する事が義務付けられました。

大手派遣会社等はこのような法改正には敏感に反応し対応も早い傾向がありますが、中小の派遣会社の中にはこのような対応に出遅れてしまう会社もあります。

大手派遣会社が人材を大量に確保し売上を伸ばす一方で、中小・零細派遣会社にとっては売上減少に直結する問題をどう解決するかが最優先課題となり、このような法改正への対応が後手に回ってしまうケースも少なくありません。

施行された法改正に対して迅速に対応できているかどうかも優良な派遣会社を選定する1つの目安になるかと思います。

 

⑫どのタイプの派遣会社か

派遣会社に登録をする時にあまり気にしない人が多いのが、その派遣会社のタイプや種類です。

派遣会社と一言に言っても、その会社によって特徴やスタンスが異なります。

大まかに言えば以下のようなタイプがあります。

 

 独立型派遣会社

独立型派遣会社とはその名の通りどこの企業や親会社に属する事もなく独立して

設立された派遣会社になります。昔から存在する派遣会社の場合も多く、小規模な存在から徐々に

営業努力を重ね、その地域に知名度を高めてきた派遣会社も多くあります。

 

 企業系列系の派遣会社

企業系列系の派遣会社とは大手企業などが資本を投下し派遣会社を設立させた

会社になります。その会社名を聞いても他の業種でよく聞いた事があるような名前の派遣会社である場合もあります。

派遣先企業としてはその母体の企業や系列・関連会社が派遣先になるケースも多いのが特徴的。

 

 外資系派遣会社

外資系派遣会社の特徴は時給が高かったり、取引先も外資系企業が多い傾向があります。

また日本企業のように年功序列のような考え方よりも実力主義である事も多く、またユニークな企業理念や独創的な仕事のやり方を打ち出している会社もあり、人間関係面でも割とあっさりしている事が多いのが特徴的です。

 

 専門職系派遣会社

専門職系派遣会社とはある職種や仕事に限定して派遣業務を行っている会社になります。

例えば薬剤師や看護師・金融系など特定の職種に絞った派遣会社もよく見かけるようになりました。

その職種に特化している事から、その分野に長けた知識を持つコーディネータが存在する事も多く、より専門的なアドバイスを受けられる事が多いのも特徴的です。

 

 地域密着型派遣会社

大手ほどの資本力や派遣先の取り扱い件数自体は多くはないものの、地域に根差した仕事や、派遣現場をよく理解している営業マンが多いのもこの中小派遣会社の特徴です。

また単発や短期案件の派遣先を多く抱えている会社も多いでしょう。

コーディネーターや営業マンとの距離が近いケースも多く、トラブル時等にも相談しやすいのも地域密着型派遣会社の利点ですが、会社によっては福利厚生面が薄かったり有給が取れない等といったトラブルの発生を聞く事もあります。

一概には言えませんが対応・質ともにしっかりした派遣会社に登録をするようにしましょう。

 

⑬自分が求める分野に強いかどうか

自分が求めている仕事内容やキャリアに強い派遣会社かどうかという点も、登録時には注意をしておく必要があります。

オールラウンドに幅広い職種を求めるのであれば大手会社が良い場合もありますし、一定の職種に特化した派遣会社を選択した方が良い場合もあります。

派遣会社は同じように見えても、会社によって得意・不得意が分かれていますし、求人数も当然に異なります

例えばプログラマーやエンジニア職に絞って求人を探しているのであれば、IT分野に特化した派遣会社に登録をした方が効率的な仕事探しができます。

逆に言えば自分が求める分野に弱い派遣会社にいつまでも仕事紹介を依頼していても、元々の案件数が少ないので時間を無駄にしてしまう可能性もあります。

自分が求める分野に強い派遣会社に登録をする事が、効率的な仕事探しにも繋がります。

 

⑭近くに派遣会社があるか

派遣の場合には複数回に渡って派遣先が変わる事もあるため、出来れば勤める派遣先の近くに自分が登録している派遣会社があると安心です。

近くに営業所等があれば頻繁に派遣会社の担当者が顔を出してくれる事もありますし、トラブル等が起こった際にも距離が近い方がやはり対応しやすいという利点があります。

他の仕事を紹介してもらう時や契約更新時・契約条件の変更時など、事務的な手続きを考えても派遣会社が近くにある事は便利です。

また派遣登録時の事を考えても、登録拠点が多い派遣会社も便利ですね。

 

⑮求人で対象となる人がわかりやすい

派遣会社が求人広告を出す際には、派遣先の要望を踏まえてマッチング度の高い人材を集めるために、より具体的に内容を絞った求人を出します。

しかし中には「未経験OK」「大量募集」というフレーズだけを大きく掲載し、選考の対象となる人がどのような人なのか分からない求人広告も多く存在します。

勤務開始日がいつか・どのようなスキルを持つ人材を募集しているのか・研修期間・職場の雰囲気・駅からの距離など、その職場を具体的にイメージさせる

内容が記載されている求人にエントリーするようにしましょう。

もちろん派遣先名は伏せてあるケースが多いので問題ありませんが、対象となる人が明記されていない求人には注意する必要があります。

 

⑯担当者に気に入られる大切さ

個人的にはこのような考え方はあまり好きではありませんが、登録時に面談をした担当者の心象が悪いと、仕事を紹介してもらえないといった事は多々あります。

そんな事はあり得ないと感じる人もいるかもしれませんが、当然に相手も人間なので、仕事の割り振りにも”好み”や”印象”で判断されてしまう事も多いものです。

現実に私の周囲のスタッフさんの体験でも同じような経験はよく聞きますし、普段から色々な派遣の口コミを確認している上でもそのような傾向は感じます。

また逆に普段からマメに派遣会社に連絡を入れていたり、担当者と密にコミュニケーションを取っていたりすると、選考の場ではその人の名前が上がりやすくなるので、仕事を紹介してもらいやすくなるケースもあります。

担当者に媚を売れとは言いませんが、好き嫌いも判断要素に入る場合があるという事は考慮しておいて良いでしょう。

 

⑰福利厚生・研修の充実度

派遣会社に登録するにあたっては福利厚生研修制度の充実度も大切です。

大手派遣会社ほど福利厚生は充実している傾向がありますが、その大手会社でも福利厚生内容は同じではありません。

また中小零細の派遣会社では福利厚生にまで手が回らないといった会社も多く存在します。

また研修制度にしても自分が求める研修があるかどうかが大切です。
派遣会社によってはTOEIC・簿記・ビジネスマナーなど、多くの研修がありますが、自分が求める研修内容が用意されている会社を選びたい所です。

派遣会社によっては福利厚生の充実度がスタッフさんの満足度に繋がることもよく知っています。中には福利厚生の一環とは思えないような充実したサービスを展開する派遣会社もあります。

自分が登録しようとしている派遣会社がどのような福利厚生・研修制度等を取り揃えているか、登録前に確認をしておきましょう。

 

⑱保険料が安い

派遣会社と一言に言っても、健康保険の保険料率が異なることはあります。

通常、派遣会社の場合はけんけんぽや協会けんぽで加入している事が多く、大手派遣会社もはけんけんぽに加入している所が多いです。

ですが中には独自の保険組合加入の派遣会社もあり、例えばリクルートスタッフィングのリクルート健康保険組合や、ランスタッドが加入する関東ITソフトウェア健康保険組合などが挙げられます。

これらの派遣会社で就業した経験がある人は保険料が多少安いと感じた事がある人も多いのではないでしょうか。

派遣社員の場合には時給の高さにばかり気を取られてしまう事も多いものですが、意外に健保など小さく見える部分が大切だったりします。

 

⑲契約条件の比較

例えば1つの求人を見てその派遣会社への登録を思い立ったとしても、すぐに登録をしてしまうのはお勧めできません。

派遣形態の場合には1つの派遣先でも複数の派遣会社からスタッフが派遣されているケースも多いからです。

また契約条件(時給や就業時間・交通費有無など)も派遣会社によってバラつきがあるのが実際です。

そのため登録をする前に、他社でも同様の案件がないか・また類似案件でその案件以上に希望に沿った案件がないかどうかを確認してから登録をするようにしましょう。

 

⑳営業マン・コーディネーターの「質」

派遣会社では主にスタッフとの面談や調整をする係としてコーディネーターが、外回りの営業マンとして営業担当がいるケースが多いものです。

中小の派遣会社では両方を兼務している所もありますが、大抵は派遣登録をするとコーディネーターや営業担当とやりとりをする事になります。

残念ながら営業マンやコーディネーターは自分で選ぶことはできないので、正直に言えばその時によって「当たりハズレがある」というのが実際です。

そのため登録する前にどのような担当が付くかを知る事は難しいですが、一般的な傾向としてはやはり中小零細の派遣会社よりも大手派遣会社の方が質の良い担当者が多い印象を受けます。

大手派遣会社ではコーディネーターや営業に求める採用基準も高いですし、入社後の育成にも力を入れているので当然に質の高い担当者が付く可能性が高くなります。一方で中小零細の派遣会社の中には人材育成にまで十分に注力する余裕がない会社もあるので、質の悪い担当者が付く可能性もあります。

一概には言えませんが、やはり派遣会社に登録をする際には大手を中心に検討した方が良いでしょう。

自分にとっての”派遣会社選び”

これだけ多くの派遣会社が存在すれば、どの会社に登録をすれば良いか迷ってしまうのも無理はないと思います。

今ではネットを含め周囲には多くの情報が飛び交っており、派遣会社の事を調べようとすれば多くの会社の口コミや評判が検索できますし、会社の情報なども簡単に調べる事ができます。

ですがその情報の中には、本当に信憑性の高い情報もあれば、そうでない情報も多々あります。

確かにネットやSNSは便利なものですが、全てがユーザーにとって有益な記事であるとは限りません。

 

また自分にとって良い派遣会社というのは、実際に蓋を開けてみない事には分かりません

どんなに口コミが良くても実際に登録してみたら最悪だった…なんて事はザラにありますし、周囲の評判はイマイチだったけど来社してみたら意外に手応えがあったなんて事も多々あります。

 

そのためもし幾つかの派遣を続ける中で、多少辛いことはあってもなんとか数年続けてこれた派遣会社があったとしたら、それがその人にとってベストな会社だと思います。

周囲の情報に振り回され過ぎず、自分の目で確かめた情報を軸にしてお仕事探しをしていきたいですね。

 

最後に

派遣会社に登録する際の注意点・チェックポイントを幾つか挙げてみました。

初めて派遣会社に登録をする際には誰でも迷ってしまいますし、また自分にとってどの会社が良いのかわからないといった事も多いかと思います。

実際にも、「登録してみて初めてその派遣会社の良し悪しが分かった」という人が多いものです。

派遣会社との相性もありますし、営業担当者やコーディネーターさんの当たりハズレもあるかと思いますが、こればかりは実際に幾つかの派遣会社とお付き合いしていく中で、自分に合った会社を見つけていくしか方法はありません

幸いにも大抵の派遣会社では複数登録がOKなので、色々な派遣会社に登録をし、様々な派遣先で就業していく中で自分に合った会社を選択したいですね。