派遣は何歳までできる?

高齢者の写真

今回は派遣の年齢について挙げてみたいと思います。

派遣社員として働く方々の中には30代~40代の年齢層も多く勤務しています。

ですが30歳を過ぎるとそろそろ気になってくるのが自分の”年齢”です。

派遣においても周囲では「35歳を超えると仕事がなくなってくる」なんて話が聞こえてくる事もあります。

仕事が無くなってしまえばまた就職活動をしなければなりませんし、そもそもその年齢から再就職ができるのか不安になる人もいる筈。

今回はそんな派遣社員の年齢に触れてみます。

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派遣社員は何歳までできる?

それでは派遣社員は何歳までできるのでしょうか。

巷では35~40代以降になると、派遣社員は仕事が激減するという話を聞くことがよくあります。

実際の所は派遣社員は何歳までお仕事を続けることが出来るのでしょうか。

 

まずは現在の派遣社員の年齢層を見てみます。

以下は厚生労働省の派遣労働者調査による「年齢」をグラフ化したものです。

派遣社員の年齢別階級

※厚生労働省 派遣労働者調査を引用・グラフ化

  1. 40~44歳:16.5%
  2. 35~39歳:13.5%
  3. 45~49歳:13.1%

 

こうして見ると、35歳~49歳の派遣社員が多く、特に40代の派遣社員がいかに多いかが分かります。

25~29歳の派遣社員は11.3%と、20代後半の派遣社員の割合は少なく、逆に50代以降の派遣社員の割合も比較的多いことになります。

 

また日本人材派遣協会の「派遣社員WEBアンケート」によると、過去5年間の派遣社員の平均年齢は、年々上がっている事も分かります。

派遣社員の平均年齢(過去5年間)

2013年度:37.9歳

2014年度:38.1歳

2015年度:39.4歳

2016年度:39歳

2017年度:39.6歳

※日本人材派遣協会「派遣社員WEBアンケート」より一部引用

今後の非正規雇用の増加や人口縮小・企業のコストカット等が進むことを考えると、派遣社員の平均年齢も将来的にさらに上がっていく事が考えられます。

派遣社員のイメージとしては、20代~30代の年齢層が多いというイメージを持っている方も多いかと思いますが、実際には30~40代後半までの年齢層が多く、また50代以降の中高年者でも派遣社員として多く活躍している人が多いことが分かります。

 

派遣は何歳まで?男性・女性別のケース

それでは男性と女性別で考えると、派遣社員は何歳までと考えることができるのでしょうか。

男女では職種や生活環境が異なることもあるので、派遣社員としての就業年齢にも影響が出そうですね。

これもあくまで参考データにはなりますが、派遣社員の男性と女性の年齢別データが以下になります。

 

派遣社員の「男性」の年齢階級

※厚生労働省 派遣労働者調査を引用・グラフ化

  1. 40~44歳:15%
  2. 35~39歳:12.9%
  3. 25~29歳:12.3%

 


派遣社員の「女性」の年齢階級

※厚生労働省 派遣労働者調査を引用・グラフ化

  1. 40~44歳:18%
  2. 45~49歳:15.4%
  3. 30~34歳:14.4%

 

男性・女性の派遣社員を年齢別で見ると、男性が各年齢でまずまず平均的に割れているのに対し、女性では30~50代前半の年齢層を中心に構成されている事が分かります。

また男性では55歳以降の派遣社員も多くを占めていますが、女性の場合には55歳以降の派遣社員はいずれも5%以下に留まり、男性と比較すると少数であることが分かります。

年齢により多少のバラつきはあるものの、中高年以降においても派遣社員として活躍できる場があるという事は言えるのではないでしょうか。

 

年齢について派遣法では

辞書の写真

まず大枠とも言える派遣法・指針を見てみると、やはり年齢制限をNGとするといった内容の条文がある事が分かります。
例えば以下のようなものがあります。

 

「派遣先が講ずべき措置に関する指針」第2の3(抜粋)

派遣先は、紹介予定派遣の場合を除き、派遣元事業主が当該派遣先の指揮命令の下に就業させようとする労働者について、労働者派遣に先立って面接すること、派遣先に対して当該労働者に係る履歴書を送付させることのほか、若年者に限ることとすること等、派遣労働者を特定することを目的とする行為を行わないこと。

「派遣元事業主が講ずべき措置に関する指針」第2の11(抜粋)

派遣労働者を特定することを目的とする行為に対する協力の禁止等派遣元事業主は、紹介予定派遣の場合を除き、派遣先による派遣労働者を特定することを目的とする行為に協力してはならないこと。

労働者派遣法第26条第7項

労働者派遣(紹介予定派遣を除く。)の役務の提供を受けようとする者は、労働者派遣契約の締結に際し、当該労働者派遣契約に基づく労働者派遣に係る派遣労働者を特定することを目的とする行為をしないように努めなければならない。

 

以上のように各種法令等によって”年齢制限”をはじめ、派遣スタッフを特定するような行為をNGとしています。

 

しかし実際の現場においては特定行為までは行われなかったとしても、やはり若年者に優先的に仕事が紹介される風潮があります。

例えば求人誌等を見ても、「学生歓迎」「20代が主役の会社」「30歳未満歓迎」等のように、間接的に若い人材を募集していると連想させるようなフレーズを見かける事もよくあります。

ですが一方では年齢が高い人材の方が経験も豊富ですし、スキルが十分に備わっている場合もあり、若年層の人材よりも長けている部分は多くあります。
それではなぜ派遣会社や派遣先は20代などの若い人材を欲しがるのでしょうか。

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35歳以降に求人が少なくなる理由?

綱渡りする女性

派遣の実際の現場では、よく35歳~40代にかけて「応募できる求人が少なくなる」といった話を聞きます。

先ほども挙げたように派遣社員は40代以降も就業可能ではありますが、確かに20代の派遣社員と比較すると、応募可能な職種・求人が減ってくることは事実です。

それでは35~40代以降に求人が少なくなりやすいのは、どのような理由が挙げられるのでしょうか。

以下に挙げてみます。

 

扱いずらい

まずはこの”扱いずらい”という部分が挙げられます。

もちろん中高年の方でも腰の低い方は大勢いますし、業務にも真面目に取り組んでいる方も多いのですが、やはり派遣先の上司が20代~30代の場合、自分より年上の部下は扱いにくいと感じる傾向があります。

普段の会話や、仕事上の指示を出す場合などにおいても、やはり毎回年上の部下に命令をするのは気を遣うことも多いものです。

またそれだけならまだしも、なまじ部下の経験やスキルが豊富すぎると、派遣先上司としては仕事をしにくくなったり、指揮を取りにくくなるといったケースもあるようです。

 

若いほど給料が安い

派遣社員の場合には年齢によって収入が上下する事は少ないものですが、それでも一般的には若年者であればあるほど安い給料で雇える事が多いのは事実です。
また中高年であればアルバイト並みの時給では雇いにくく、企業側もそれなりの待遇・手当を用意する必要があります。

 

派遣先の年齢構成

例えば派遣先企業が20代~の若い人材で構成されている会社の場合、やはり中高年の人材は派遣しにくい傾向があります。

スポット的に働くことが多い派遣社員の場合、派遣会社としては出来ればすぐに派遣先の周囲の人間と打ち解けて、長く円満にやっていける人材を派遣したい所です。
もちろん中高年の方にも若年層と上手くやっていける人は多くいますが、どちらかと言えばやはり派遣先と同年代程度のスタッフを派遣したいという意向があったりもします。

 

高いスキルが求められていない

派遣職種でも、専門的な職種や高度なスキルが求められる職種は多くあります。

ですが大抵の派遣仕事は、真面目に取り組んでいけば誰でもこなせるようになるような仕事が多いものです。

そのため、そもそも中高年者の豊富な経験や高いスキルまでは求められていないというケースも多くあります。

「派遣=即戦力が求められる」とはよく聞く言葉ですが、実際には短期間で誰でも即戦力になれる仕事内容も多いので、中高年の特別なスキルや経験を求めるまでもないケースも多くあります。

 

吸収の速さ

決して中高年者が吸収が遅いとは限りませんが、やはり若年者と比較するとどうしても仕事の習熟度に差が出てきてしまうのは確かです。

例えば同じ研修を行ったとしても、若年者が一度で覚えられる所を、中高年者は覚えるのに時間がかかってしまう場合もあります。

当然に派遣先(派遣会社)としても毎時間毎に時給が発生しているとなれば、少しでも覚えの早いスタッフが欲しい所。

特にあまり多くの研修期間を設けられないケースにおいては、やはり若年者が中心になってしまうケースもあります。

 

年齢制限について議論になると、派遣会社側が責められる事も多いものですが、実際にはその理由はやはり派遣先にある事も多いかと思います。
はっきり言ってしまえば大抵の派遣会社としては、中高年者でも多く仕事を紹介してあげたいのです。

ですがやはり上記にも挙げたように、派遣先社員の年齢層が若かったり、派遣先が年下の人材を欲しがっていたりすれば、派遣会社としてもどうしても若い人材を中心に派遣していく事になってしまいます。

 

年齢ぎりぎりで滑り込みセーフ?

以前紹介予定派遣の案件がありました。
コールセンター(ヘルプデスク)の紹介予定派遣で、生命保険会社の個人年金関連の仕事です。

3か月間の派遣期間を経て、その後に合意の元で正社員になるというよくある紹介予定。
年収は380万程度。スタッフさん達はその3か月間でみっちりと商品研修を叩き込まれました。

5~6名で一斉に入社したスタッフさん達ですが、気付くとそのスタッフさんたちは30代オーバーの女性が多い事に気付きます。

 

紹介予定等ではよく見かける光景ではありますが、やはり35歳ピークを迎える前に、なんとか定職を掴んでおこうと行動する20代後半~30代前半のスタッフさんは多いものです。

これが自分たちのラストチャンスであるかのように、何としても正社員になるべく、彼女たちはとても熱心に3か月間業務に取り組んでいました。

またこの年代に差し掛かってくると、やはり人によって様々な事情や予定を抱えています。
子供・離婚・住宅ローン・教育費などその人なりの事情を抱えていたり、中には何とか人生を立て直そうと決意を持って仕事に取り組んでいる人もいました。

このような熱心で優秀な方々でさえも、数年後には仕事が少なくなってくるような今の現状を見ると、今までのように中高年=不採用ではなく、もう少し企業側もスタッフの「年齢」という要素の見方を変えていく必要があるようにも思います。

 

「派遣35歳定年説」の崩壊?

本を読む女性

派遣社員の場合には「35歳が定年」といったフレーズを聞く事があります。
これは35歳くらいを過ぎると、前述のように諸々な事情で派遣会社から仕事を紹介されなくなるケースが多い事から、このような話題が上がったのでしょう。

ですが個人的にはこのような年齢の縛りにも限界がきているような気もします。
今の周囲の状況を見ても、若い人材だけを使えば良いという発想は、見直した方が良いように思います。

 

企業が派遣社員を使いたがる理由は様々ですが、一番の利点はコストが安く上がる事です。
確かに企業側からすれば派遣社員を使えばコストは安く済みますが、派遣スタッフ側からしてみれば安い賃金で雇われて雇用も安定しないという事は、逆に言えばいつでも辞めやすい仕事であるという事も言えます。

 

またその派遣社員の年齢層も徐々に上がっていて、実に派遣労働者126万人のうち35歳以上が86万人となっており、また年齢層では35歳~44歳が37万人と最も多い人数になっています。
自然に考えれば、今後も派遣社員の年齢層は上がっていくと考えるのが妥当かと思います。

また非正規雇用者の割合も全体の4割となっており、非正規の割合は今後も多くなってくるでしょう。
企業側としても今までのように若い派遣スタッフだけを選り好みできるような時代では無くなっているようにも感じられます。

 

また一般の企業間でも「非正規雇用者」の囲い込みが始まっています。
ある企業では非正規従業員に対して時給を高くしたり、またある企業では社員と同等の家族手当・住宅手当を支給したり、また別の企業では正社員に格上げしたりと、企業側も人材の確保に必死になっています。
特に派遣社員の割合も多い製造業などにおいてもこのような囲い込みの動きは多く見られており、今後は人材の奪い合いの動きも加速していく事が予想される事から、若い人材だけ欲しいという要望も通りにくくなってくるでしょう。

 

また日本人労働者が少ない現場においては外国人労働者の存在も多く見受けられます。
実に日本国内でも127万人の外国人労働者が働いていおり、実際にも製造の現場などでは外国人スタッフの力がなくては作業が回らなくなっている現場も多くあります。

しかし外国人労働者でさえ在留資格の問題や移民問題不法労働者の取り締まり等の問題も残っていますし、そもそもの言葉や文化・習慣の違いもあります。また見方を変えれば外国人労働者が増える事で、日本人の雇用さえも奪ってしまいかねないという考え方もあるかと思います。

また外国人労働者にとって賃金を含め、今後の日本が本当に魅力的な国であり続けられるのかどうかという点も考え所です。
中には「外国人頼み」とも言えるくらい、外国人スタッフだらけの職場もありますが、今後外国人が日本で働くメリットが薄れてきた場合、外国人労働者さえも確保できない場合には、その穴埋めの人材を別で検討しなくてはなりません。

 

このように今後国内においての人材・労働力が減ってくる事は確かです。

それではどこから労働力を確保するのかと言えば、やはり就職が困難であった中高年者の雇用を見直したり、子育て・介護等で就業機会を失っている女性スタッフの雇用を増やすといった施策が優先して考えられるかと思います。

“35歳を過ぎたら仕事がない”等という派遣の定説も、今の状況を考えれば限界が来ている部分もあるのではないでしょうか。
年齢を問わず、シーンに応じて様々な年齢層のスタッフを柔軟に使っていくという発想を持たなければ、雇用環境は悪化するばかりです。

 

また個人的には今後は年齢云々ではなく、「専門性」に特化したスタッフさんが増々求められてくるような気がします。
ジャンルは何でも良いので周囲が追随できないくらいの”得意分野”が欲しいものですね。

 

派遣は何歳までできる?まとめ

派遣は何歳までできるかについて幾つか挙げてみました。

派遣社員がお仕事を続けられるかについては、年齢だけでなく個々のスキル・過去のキャリア・コミュニケーション力など様々な要素が関わってきます。

そのため年齢だけで一概に何歳までできるのかを決め付けることは出来ませんが、それでも今後は派遣社員の平均年齢も徐々に上がっていく事は確かのように思えます。

また派遣社員に限らず、年齢に捉われる時代は過ぎているような気がします。

派遣という形態が年齢に縛られないものになってくれば、より一層スタッフさんも働きやすくなるのではないでしょうか。

 

またこれから派遣社員として就業する方は、派遣会社選びから始めることになります。

派遣会社によって求人数は待遇は異なりますし、中高年・シニア歓迎など、派遣会社毎に得意とする分野も異なります。

こちらの記事でもお勧めの派遣会社についてご紹介していますので参考にしてみてください。

参考:おすすめの派遣会社をタイプ別に解説

 

年齢や性別といった条件に関わらず、何歳になっても自分の好きなお仕事にトライできる環境が望まれますね。

今回は「派遣の年齢は何歳まで?」について挙げてみました。

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