派遣社員がお金を横領?

派遣社員がお金を横領?

 

今回は派遣社員の懲戒・損害賠償について挙げてみたいと思います。

派遣先のお金をスタッフが横領。。まともな行動ではありませんが、実際にこのようなケースが

起こっていた事は事実です。派遣先とは言っても金品をあまり置かないオフィスや作業場が職場になる

事もあれば、レジを扱うお店や大金を管理する金融機関などが派遣先となる事もあります。特に最近では

コンビニでさえも派遣スタッフを多く雇い入れている状況。派遣スタッフとしても日頃から十分に危機管理を

持って仕事にあたらなければなりません。

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以前にも派遣社員の横領容疑が

以前にも銀行に勤めている派遣社員が横領を行っていた事件が問題になった事がありました。

銀行で勤務していた派遣社員が12年間にわたり9億9千万円の預金を着服しており、勤務先の銀行が

業務上横領容疑で警察に告訴していたことが判明したのです。

この銀行は誰でも知っている大手銀行。系列の人材派遣会社から派遣されていたこの派遣社員は、神奈川県内の

支店で渉外業務担当として勤務していましたが、顧客に対して架空の商品をすすめ、定期預金などから勝手に

現金を引き出していたと言います。これにあわせて金融庁も当行に業務改善命令を出しました。

この他にも他行にて派遣社員が来店した芸能人情報をSNSに情報をアップしてしまう等、派遣社員に

関係したニュースを見かける事はあります。真面目に勤務しているスタッフさんが殆どかとは思いますが

このような報道を見かける度に残念な気持ちになります。

懲戒と損害賠償責任

上記のような大きなニュースは稀としても、普段の職場においてスタッフの不正や怠慢から派遣先に

損害を生じさせてしまう事は決して他人事ではありません。横領のような明らかな不正行為はないとしても

度重なる遅刻や無断欠勤・取引先との交渉不備により派遣先に損害を与えてしまう事も十分考えられます。

もし派遣スタッフが懲戒に値するような行為を派遣先で起こした場合、派遣先はスタッフに対して

懲戒処分や損害賠償請求といった行為を取ることが出来るのでしょうか。

結論としては派遣先は基本的には派遣スタッフに対して懲戒処分を取ることは出来ません。

派遣スタッフの直接の雇用主は派遣会社であり、派遣先はスタッフに対して指揮命令権はありますが

自社の社員ではないため、懲戒に処す権限まではありません。

損害賠償請求にしても横領などの不正行為であれば派遣先が直接スタッフに賠償請求する事は可能ですが、

現実問題として派遣スタッフ個人ではその賠償の資力には限界があるケースが多く、請求相手は使用者である

派遣会社が請求対象になる事も珍しくありません。実際に過去にも派遣スタッフの派遣先で起こした横領に

ついて、派遣会社側に損害賠償を命じた判例もあります。

また普段の仕事の指揮命令や管理は派遣先にある事から、過失相殺が認められ損害全額の賠償が認められる

ケースは少なく、あってもその50%程度を派遣先と派遣会社で補填し合うような形に落ち着くことが多いように

思われます。その他にも、派遣契約に違法行為についての損害賠償責任がどの程度明記されていたか否かや、

派遣先の管理の仕方が適切であったかどうか、派遣会社がスタッフの選任及びその職務執行の監督について相当の

注意を尽くしていたかどうか等、その他の事情も総合的に考慮して賠償割合が決められるものと考えられます。

もちろん派遣会社としてもその後に行為者本人であるスタッフへ賠償請求をし回収を図っていく事も十分に

考えられ、スタッフ自身としても横領はおろか、普段から派遣先に損害を与えないよう細心の注意を払って

業務にあたる姿勢が望まれます。

派遣先はスタッフに何ができる?

それでは派遣先としてはそのようなスタッフに対して何の処置も取ることは出来ないのでしょうか。

ルールを無視するスタッフを野放しにしておけば社内秩序が乱れるだけではなく、真面目に仕事をしている

他の社員への示しも付かなくなります。

確かに派遣スタッフは派遣会社の従業員であり、派遣会社の就業規則に拘束されて勤務をしていますので

懲戒処分などがあるとしてもそれは派遣会社の規則の規定を根拠として行う事になります。

しかし指揮命令権は派遣先側にありますので、その権利を行使しスタッフに対して「注意」を促すことは

当然に可能です。指揮命令者や派遣先責任者は常にスタッフの傍にいる事が通常ですから、スタッフの

勤務態度や勤怠状況を見て、随時注意や指導をする事は十分に出来るかと思います。

またその注意・指導の結果、スタッフに改善の様子が見られなかった場合には、派遣会社側にその旨を

告げる事も考えられます。遅刻や無断欠勤で労働力が提供されなかった日時を記録しておいたり契約が履行

されていない債務不履行を理由に派遣スタッフの交代を派遣会社側へ求める事も可能でしょう。

派遣会社側は現場の状況を把握していない事も多く、派遣先が満足のいく職場環境を作っていくのには時間が

かかる事もありますが、普段から派遣スタッフと密にコミュニケーションを取っていく事や、派遣会社との

連携を強めていく事によって、徐々に理想に近い職場環境が築き上げられていくものではないでしょうか。

今回は派遣社員の懲戒・損害賠償について挙げてみました。

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