派遣先の正社員と同じ仕事をしているのに給料が違うって?

派遣先の正社員と同じ仕事をしているのに給料が違うって?

 

今回は派遣先との均等待遇について書いてみようと思います。

均等待遇とは給与や労働時間などの労働条件等について会社から差別的な取扱いを受けないこと

を言います。派遣社員について言えば、派遣社員だからと言って派遣先の社員との給料や労働時間に

差を付けない事などが挙げられるでしょう。実際にも例えばある女性が派遣先で派遣社員として受付の仕事を

していて、他にも受付には派遣先の正社員の女性受付がいた場合、同じ仕事をしているのにその正社員の受付と

派遣社員の待遇に差があるというケースはよくある事です。同じ仕事をしているのに派遣先の正社員と給料などに

差があるというのは派遣社員として納得ができない事も多い筈。この均等待遇について法律の解釈ではどうなって

いるのでしょうか。今回はそんな均等待遇について触れてみます。

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派遣法ではどうなっている?

さてこの派遣先との均等待遇について派遣法ではどうなっているのでしょうか。これを示す派遣法としては

まず派遣法30条が挙げられます。

派遣法30条の3では派遣元会社は、派遣先会社で同種の業務に従事する労働者との賃金水準との均衡等を配慮

して賃金を決定するよう配慮する義務があると記載されています。

要するに派遣先で同じような仕事をしている正社員等の労働者と給料などを同じくらいにするように

配慮してくださいと言う事ですね。

また派遣法31条の2では派遣スタッフから説明を求められた時には、派遣会社はどのように均等待遇について

配慮したか、その考慮した事項について説明をする義務があるとされています。

これは例えば派遣先で同じ仕事に就いている正社員の給料等を参考にして時給を決めた等、派遣スタッフに

説明をする義務があるという事になります。

またそれは単純に説明だけすれば良いという事ではなく、派遣先の従業員との給料などに差がある場合には

なぜそのような差が生じているのか・どれくらい給料等に差があるのか等を具体的に説明するべきと

されています。安易な説明だけで責任逃れを防ぐために具体的に説明をしてくださいという事ですね。

また比較対象になる派遣先正社員の給料額などがわからない場合にも、派遣会社は派遣先に給料水準などの

データを求めるべきとされています。

ボーナスや交通費も均等待遇に含まれる?

上記では派遣会社は派遣先の正社員等と同じ程度の賃金にするように配慮する義務がある事・

また派遣スタッフはその賃金に差がある場合、その説明を派遣会社に求める事ができるという

例を挙げてみました。ですがそもそもその「賃金」には派遣先の正社員に支給されているボーナスや

交通費も含まれるのでしょうか。

この賃金にボーナスや交通費が含まれるかどうかについては労働基準法を元に判断される事になります。

労働基準法11条を見てみると

賃金とは、賃金、給料、手当、賞与その他名称の如何を問わず、 労働の対償として使用者が労働者に支払う

全てのものをいう。

とあります。つまり賞与にしてもやはり均等待遇の中に含まれると考えられ、例えば派遣先の同様の仕事に

就く正社員がボーナスをもらっている場合には、派遣スタッフの給与もそのボーナス額を考慮した時給が

設定されるべきとも考えられます。

一方で交通費に関しては労働基準法上で言う「賃金」には含まれないと理解すれば、派遣先の

正社員が交通費をもらっているからと言って、派遣スタッフにも交通費を支給すべきとは必ずしも

言えないでしょう。しかしその他の労働契約法等を見れば、派遣社員等の有期雇用労働者と無期雇用の正社員

等との差を設ける事は禁止されていますので、その点からすればやはり派遣スタッフにも交通費の支給を

する等、同等の取り扱いをする事が求められる所かと思います。

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均等待遇で逆に時給を下げられた?

では例えば派遣先正社員の給料が下がった場合には派遣社員の給料はどうなってしまうのでしょうか。

昨今ではニュースなどで正社員でもリストラや賃金カット等が事例に上がる事も多くあります。

このような場合に均等待遇が逆に作用して派遣スタッフの給料も下がってしまうのでは?と心配して

しまう人もいるのかもしれません。

しかし労働契約上で契約時に決まった給料等について引き下げられる事は派遣スタッフの同意がない以上、

許可されません。いくら均等待遇とは言え、正社員の給料が下がったから派遣スタッフの時給も下げる

という事は派遣法30条の趣旨からしても適性な対応とは言えない事になります。派遣スタッフがそれに

同意した場合にはそれに準ずるケースもあるかと思いますが、安易に応じるのではなく、自分が許容できる

ものなのかどうか、じっくりと考える必要があるように思います。

実際には受け入れられにくいのが現状

しかしこの均等待遇については実際の現場では積極的に採用されていないのが現状です。派遣先社員と

派遣スタッフの給料に差が生じているのは当たり前のような風潮があり、またコストが安いからこそ

企業が派遣社員を積極的に活用しているような傾向さえあります。

このような均等待遇の指針について理解していない派遣会社や派遣スタッフも意外に多いのでは

ないでしょうか。

またそもそも上記に記載されている通り、派遣法の記載でも「配慮義務」や「努力義務」に終始している

事が分かります。あくまで派遣会社には配慮する義務や努力する義務はありますが、それを守らなかった

としても罰則規定がある訳でもありません。そうなれば均等待遇に対して積極的に動き出そうとしない

派遣会社が多くなるのはむしろ自然な事なのかもしれません。派遣法についてももう少し積極的な

内容の法改正を求める声もあるかと思います。

派遣スタッフとしても正規雇用との賃金格差を黙って見ているだけではなく、組合等と交渉にあたる等、

自分たちから声をあげる努力が求められるのかもしれませんね。

今回は派遣先の正社員との待遇の違い・均等待遇について挙げてみました。

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