派遣会社のブラックリストに載る8つの原因?他社には共有される?
今回は派遣会社のブラックリストについて書いてみようと思います。
ブラックリストと言うとなんだか恐い響きの言葉ですね。
人によってはブラックリストは存在するという声もあれば、個人情報等の観点からそのようなリストは存在しないという声を耳にしたことがある人もいるかと思います。
派遣社員として勤務していると、時には遅刻や欠勤・派遣先とのトラブル・期間満了前の急な退職など、様々な事情で派遣先や派遣会社に迷惑をかけてしまうケースもあるかもしれません。
そのような時に「今後仕事を紹介してもらえないのでは?」とか「他の派遣会社にもブラック情報が漏れるのでは?」とブラックリストの存在を考えてしまう人もいるでしょう。
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目次
派遣会社のブラックリストは存在する?
さてブラックリストが存在するのかという点についてですが、一言で言えば存在します。
ただそれは派遣会社同士で情報共有しているリストがあるとかいう事ではなく、派遣会社が独自にスタッフ毎のデータや評価表を残している場合があるという事です。
例えば他業種の消費者金融業界で言えば、滞納を起こすとCICやJICCといった信用情報機関に記録が残ることがありますが、派遣業界の場合には他社と情報共有できるような機関は存在しません。
ブラックリストと言うと何だか恐ろしいリストが存在しているようなイメージがありますが、単純に派遣会社がスタッフ毎のデータを持ち併せている場合があるという事だけです。
派遣社員をランク付けしている会社もあれば、データ履歴欄にスタッフの過去のトラブル・5段階評価・スキルや容姿・苦情の数・怠慢状況をそのまま残している派遣会社もあるでしょう。
ですから過去にその派遣会社でトラブルがあった際には、その派遣会社のブラックリスト(評価・履歴など)が残っている可能性があります。
もちろん派遣会社の方から「ブラックリストに載った」等と明言される事はありませんが、派遣会社によってはそのような履歴や記録が一部で存在している事は事実でしょう。
派遣がブラックリストに載ってしまう行動とは
そもそも派遣会社のブラックリストに載るケースとしてはどのような状況があるでしょうか。
考えられるケースを幾つか挙げてみます。
- 仕事を無断退職した(バックレた)
- 契約期間中に突然辞めた
- 貸与物・返却物が返却されない
- 何度派遣しても長続きしない(毎回1~2か月で辞める)
- 就業が決まっていたのに前日にキャンセル
- 遅刻や欠勤が多い(派遣先からの苦情)
- 服装・言葉遣いなど常識的な対応ができない
- 派遣先での事件・トラブル(人間関係など)
上記以外にもブラックリストに載ってしまうケースは幾つか考えられますが、真面目に勤務をし普段から常識的な対応をしていればそのようなリストに載ってしまう事はあまりありません。
このようなブラックリストが関係してくるスタッフさんと言うのは、大抵は突発的なトラブルを起こしてしまったり、派遣先からの苦情が多い人が載ってしまう傾向があります。
退職をするにしても期間満了できちんと退職をしたり、派遣先でも真面目に就業する・貸与物はきちんと返却する等の常識的な対応を心掛けていれば、このようなブラックリストに載る可能性は低くなります。
派遣のブラックリストは共有されている?
過去に無断欠勤をしてしまった方やブラックリストの存在を不安に感じている方の中には、「派遣会社のブラックリストが共有されているのでは…?」と感じている方もいるようです。
確かに過去の自分の失態が他社に共有されていたり、派遣会社同士の情報交換がなされているとすれば、今後他の派遣会社でも紹介NGとなってしまう事も考えられます。
ですがブラックリストなる情報を他社の派遣会社と共有しているという事はありませんし、派遣会社同士で情報交換しているという事もありません。
個人情報管理が厳格化されている中、意図的に他社や外部へスタッフの情報を漏らす派遣会社はありません。
またライバル会社にわざわざ自社のスタッフの情報を流してあげるような親切な友好関係や繋がりも派遣会社同士にはありません。
そのため登録をした派遣会社に自分の過去の行為が記録されている事はあっても、それを派遣会社で共有している事はありませんので、もし今登録をしている派遣会社に不満があるのであれば、他の派遣会社に登録をして新しいスタートを切ることを検討しても良いですね。
ブラックリスト情報は何年間保存される?
派遣会社は労働者の名簿や賃金台帳及び雇入や賃金など、各情報を保存しておく義務があります。
また派遣会社の情報というのは実際には派遣会社毎に削除方法等が異なるので、会社によりケースバイケースとしか言えません。
一般的に派遣会社では、正確性の低くなった情報を無期限に保有し続けることは少なくなっており、大抵は2~3年おきに情報の更新や削除がなされている事が多いのですが、その際でも個人的な勤怠の情報やブラックな情報まで同時に削除されているかどうかは会社によって様々です。
実際に私も昔ある派遣会社に登録をしていた事がありましたが、いつしかその会社に電話をかけた時に、7年前の自分の情報が未だに残っていた事に驚いた経験があります。
もしどうしても自分の情報を削除したいという事であれば、その旨を派遣会社に申し出た上で登録の解除などを申請する方法も検討できるでしょう。
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派遣のブラックリストを解除するには?
ブラックリストというのは結局の所、存在する場合であっても派遣会社内部の評価表やスタッフ管理のための情報に過ぎません。
そのため例えばその派遣会社の登録解除をしても、ブラックな情報を含めた個人的な情報まで抹消されるかどうかは派遣会社によります。
派遣会社に対して登録解除をする事は簡単で、ほとんどの派遣会社では電話orメールにて解除の依頼をする事ができます(削除申請書などの提出が必要な会社もあります)。
ただし登録を解除しても数年間は個人情報を保管している会社もあるでしょうし、音信不通のスタッフや最終コンタクトの日から〇年で削除するという派遣会社・一定期間マイページ等にログインしていないスタッフを自動的に登録解除している派遣会社もあります。
そのためスタッフの情報管理の運用は派遣会社によって様々です。
ですがもし登録をしている派遣会社にブラックリストがあったとしても、他の派遣会社から前職調査のような連絡が入る事もありませんし、派遣会社が他社や外部に対してスタッフの情報を漏らす事もありません。
個人情報等が漏れるケースというのは会社内での個人情報の管理ミス・メールの誤送信などの誤った操作・書類の紛失・WEBサイト等への不正アクセスなど、主にはヒューマンエラーによるものが多く、会社の人間が意図的に外部に情報を漏らすという事例は少ないものです。
そのため自分の情報が解除されているかどうか等を心配するよりも、次の仕事に向けて前向きに行動をしていくようにしたいですね。
自分がブラックリストに載ったか確認をするには
自分がブラックリストに載ったかどうか確認をするにはどのようにしたら良いのでしょうか。
残念ながら当然に「私はブラックリストに載っていますか?」等と聞いてみても、派遣会社が返答してくれる事はないでしょう。
もしどうしても自分の状況を確認をしてみたいのであれば、何度かその派遣会社の仕事にエントリーしてみる事です。
ブラックリストに載っているのであれば、そのスタッフに対して派遣会社は以下のどちらかの対応を取る事が多いです。
- 「他の人で選考が進んでいます」等のやんわりとしたお断り
- 連絡自体が来ない
もし何度エントリーしても上記のような対応をされる場合には、何度応募しても仕事を紹介してもらえる可能性は低いと言えます。
そのような場合にはその派遣会社の事は諦めて、他社に登録をするなど他の手段を講じた方が効率的な場合もあります。
もちろん過去にブラックリストに載ってしまうような行動が自分にあったのであれば、そこはしっかりと反省をしてから他社への登録を検討しましょう。
派遣会社はブラック情報を活用すべき?
派遣会社からしてみれば、苦情が多い派遣スタッフや勤怠が悪いスタッフを派遣先へ何度も派遣する事は、自社の不利益に繋がる可能性があります。
そのため派遣会社がブラックリスト等の情報を保有しておく事は、ある意味では会社としてのリスク回避の手段の1つと言えるのかもしれません。
しかし一方で派遣会社は過去の勤務歴によりスタッフの登録を削除したり仕事に就けなくさせる等の行為は禁止されていますし、派遣先としても正当な理由なく契約を一方的に解除したり他の派遣スタッフの入れ替えを強要する事は禁止となっています。
もし苦情が発生した場合には、会社は管理台帳にその旨を記載する事が義務付けられていますが、それらの情報はあくまでトラブル対処の為に使用される情報であり、派遣スタッフを排除する為に使用されるべきものではありません。
スタッフが自分の権利を主張したり苦情を申し立てた事を理由に、不利益な取り扱いをする事も許される事ではありません。
またもし派遣会社がそのようなリストを所有している事が公にされれば、派遣会社自体のイメージダウンや信用が失墜する事も予想されます。(過去に実際に情報流出がありました)
実際に派遣社員の場合には一度ブラックリストのような情報に挙がってしまうと、その派遣会社では仕事の紹介が廻ってこなくなるケースが多いものです。
ですが本来ブラックリストや人事の評価表というのは、その社員に対しての能力開発や改善点の見直し・意識づけをするために活用されるべき情報のように思います。
派遣先からの苦情があったとしても、それをスタッフに直接フィードバックする事で今後の人材の定着を考えていくべきであり、会社内でスタッフの選別のためにひっそりと保存しておく情報ではないようにも思います。
一度ブラックリストに挙がってしまったからと言ってスタッフを何度も切り捨てることを繰り返したのでは、いつまでも人材の育成にも繋がりませんし、ひいては雇用の安定にも繋がりません。
増して今のように人手不足と言われる状況下では尚更のようにも思います。
もちろんその為にはスタッフ自身が自分の行いを反省し改心していく気持ちがある事が大前提ではありますが、それにしても一度の失態で仕事が廻ってこなくなるのは少し厳しい対処のようにも感じます。
もしブラックリスト等の情報が存在しているならば、その情報が人材育成のために、より有効な使われ方をしていく事が望まれます。
派遣社員がブラックと言われないために
派遣社員として働く以上は、スタッフさんがブラックリストの存在を気にしてしまう気持ちも分からない訳ではありません。
確かに派遣会社の中にはスタッフの細かな情報を管理している所もありますが、いつまでもそれを気にしていても仕方がありません。
ブラックリストの存在を気にしているよりは、むしろ派遣会社の優良社員と判断されるようなスタッフを目指しましょう。
社会人としての常識がある・コミュニケーションがしっかり取れる・専門知識やスキルの向上に意欲がある・働く目標があるといった熱意のあるスタッフさんであれば、どの派遣会社に登録をしていても仕事に恵まれる筈です。
ブラックリストの存在を気にせずに常に向上心を持って、派遣社員としてのお仕事に専念していきたいですね。
派遣会社のブラックリストまとめ
派遣会社のブラックリストについて挙げてみました。
一部の派遣会社では過去のスタッフ毎の情報を保有しているかと思いますし、実際に存在している事は事実でしょう。
ですがそのようなブラックリストの存在を気にし過ぎるあまりに、スタッフさんが自分の主張をしにくくなってしまったり行動が制限されてしまっては意味がありません。
もし自分の過去の行いに反省点があるのであれば、それをしっかりと反省・改善をした上で、他の派遣会社を探すなど新たなスタートを考える事も一考です。
まだ今後の新しい派遣会社が決まっていない方は、こちらの記事も参考にしてみてください。
参考記事:おすすめの派遣会社
自分らしく働ける派遣会社や派遣先をじっくりと探してみましょう。
今回は派遣会社のブラックリストについて挙げてみました。
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