派遣の掛け持ちはできる?社会保険や確定申告は?各社の反応も

今回は派遣の掛け持ちについて挙げてみたいと思います。

派遣社員で勤務している人の中には「1つの派遣先のお給料だけでは金額的に足りない」「もっと収入を増やしたい」「午後に時間の余裕があるから他にも仕事をしたい」「1つの勤務先では仕事内容が性格的に飽きてしまう」など様々なニーズがあります。

その場合に思いつくのが派遣の「掛け持ち」仕事です。

実際に派遣社員にも掛け持ちをしている人は多くいます。

もしくは周囲に話していないだけでこっそりと副業や掛け持ち仕事をしている人も多くいるのではないでしょうか。

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派遣の掛け持ちの問題点は?

それでは派遣社員が掛け持ちしてお仕事をする事に問題はないのでしょうか。

結論としては派遣の掛け持ちは基本的にはOKと考えて良いでしょう。

大抵の派遣会社では掛け持ちする事を許していますし、実際に多くの派遣スタッフが掛け持ちして仕事をしています。

ですが掛け持ちするにあたって幾つかの問題点も考えられます。想定される問題点を挙げてみます。

 

①就業規則・ルール

まずは雇用主である派遣会社の就業規則や契約内容には目を通しておいた方が良いでしょう。

就業規則や契約内容で他社就業に関する定めがあれば、やはり事前に掛け持ちが可能かどうか派遣会社に相談しておいた方が良いかと思います。

正社員であれば確かに他社就業や副業禁止等の規則が厳しく定められている会社が多いように思いますが、派遣社員の場合にはその辺りは容認されているケースが多いかと思います。

 

②派遣元の割増賃金の負担

複数の派遣先で掛け持ちしてお仕事をする場合には、派遣会社も分けてお仕事をする方も多いかと思います。

それは1つの会社で複数の派遣先の仕事を掛け持ちした場合、派遣先が異なっても派遣会社は労働時間が1日8時間・1週間40時間を越える場合にはスタッフに割増賃金を支払うことが労働基準法で定められているからです。

つまり派遣スタッフは派遣先が異なってもトータル換算で時間外労働が発生した場合には残業代を支払ってもらえますが、派遣会社はその複数の派遣先から割増賃金分を支払ってもらえない為、持ち出しでスタッフに割増賃金を支払う事になってしまいます。

その為、掛け持ちをする場合には派遣会社を分ける人も多くいます。

 

③年収によって社会保険加入が必要

派遣先を複数掛け持ちしていたとしても年収合計が130万円を超えている場合には自分で社会保険に加入する必要があります。

一般的に社会保険料は事業主と折半ですが、複数の仕事を掛け持ちして合計130万円になる場合には加入条件を満たす事が難しいため、折半が出来ず自分で加入しなければならない可能性が出てきます。

もし130万円ギリギリの収入だと社会保険の負担額が大きくなるので、もし130万円を超えそうであれば1つの派遣会社に絞り、1つの仕事に専念した方がメリットが大きい場合もあります。

逆に、年収が130万を超えることが明らかであるなら、多くの仕事をして出来るだけ収入を稼ぐという考え方もあります。

 

④機密情報関連

派遣社員が掛け持ちをする事で、派遣会社が危惧する点があるとすれば機密情報関連もあります。

特に派遣先にとっては自社のシステムやノウハウ・セキュリティ面等は他社に知られたくはないものです。

派遣社員が派遣先を複数掛け持ちする事で他社への情報漏えいの危険性も高まります。

特に機密性の高い仕事や専門性の高い仕事に就いている派遣社員であれば、掛け持ちをする事を禁止される可能性も出てくるでしょう。

 

⑤健康管理

また掛け持ちをする事で派遣社員本人の問題として健康管理上の心配もあります。

複数の会社を掛け持ちするとなれば労働時間が増える事はもちろんですが、人間関係面も複雑になる事が予想されますし、その間の通勤時間も増えます。

もし体を壊したりすれば派遣先だけではなく派遣会社にも迷惑をかける可能性すらあります。

あくまでも自分が出来る範囲での仕事量で掛け持ちを検討するようにしたい所です。

 

⑥年末調整

掛け持ちによって年末調整等の事務手続きも煩雑になる事があります。

アルバイトとの掛け持ちでも同じ事が言えますが、年末調整は1つの会社でのみ行う事になります。

その為片方の会社からは源泉徴収票のみを受け取り年末調整する会社へ提出する形になります。

年末調整をすることで、払いすぎていた所得税の還付金を受け取ることができます。

大抵は多い収入を得ている会社で年末調整をしてもらう人が多いかと思いますが、もししないのであれば自分で確定申告をする必要が出てきます。

バレないと思って申告しないと考える人もいるかもしれませんが、後になってから追徴課税が課せられたりするのは面倒ですので、きちんと手続きは済ませておきたいですね。

 

⑦確定申告

派遣スタッフの場合、年末調整は登録している派遣会社が行ってくれます。

ですが年末調整は1つの勤務先でしか行えず、2ヶ所以上で働いてる場合は年末調整できません。

そのため掛け持ち等で2カ所以上の勤務先から年間20万円以上の給与を受け取っている場合は自分で確定申告をする必要があります。

確定申告の提出期間は働いた翌年の2月16日~3月15日までの1ヵ月間です。

もし掛け持ちで20万円以上の収入を得ている場合には手続きをする必要がありますが、税金はしっかりと払うようにしましょう。

 

⑧スケジュール管理が複雑に

派遣の掛け持ちをする事でスケジュール管理が複雑になる場合があります。

例えは同じ曜日にシフトがかぶってしまった場合、どちらかを優先させなければなりません。

スケジュール管理が難しくなりどちらかの会社を欠勤してしまうと、会社に迷惑をかけたり損害を与えてしまう可能性もあります。

またその結果として派遣会社からお仕事紹介をNGとされてしまうケースも考えられます。

あくまで自分が無理なく仕事ができるスケジュールで掛け持ちをするようにしたいですね。

 

掛け持ちをするメリットは?

それでは逆に掛け持ちをするメリットにはどのような事が挙げられるでしょうか。

 

 収入が増える

一般的に言えば、やはり掛け持ちをする事で収入が増えることになります。

派遣で掛け持ちをしたい人というのは収入を増やす事が目的という人が大半でしょう。

掛け持ちの職種によっては副収入とは言えないくらいの大きな金額を稼ぐことも出来ます。

 

 心の余裕が生まれる

派遣の仕事を掛け持ちをして収入が増えていくと、精神的にも余裕が生まれる事が多くなります。

また収入が増える事で、好きな買い物ができたり旅行に行ける等、プライベートな時間も充実する事もあります。

ただし仕事が増えすぎて精神的に疲弊してくると心の余裕も生まれませんので、自分でできる範囲の仕事を掛け持ちする事が大切です。

 

 色々な職場で経験を積める

派遣の仕事を掛け持ちする事で、様々な職場の仕事をして経験を積むことが出来ます。

多くの職場や現場で働くことで自分の経験を積めるだけでなくスキルアップも望めます。

また色々な職場を掛け持ちするという事は、その分様々な人間との「出会い」があるとも言えます。

1社のみしか就業していない時には見えなかった経験が積めるケースもあるでしょう。

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掛け持ちに対して大手派遣会社の反応は?

掛け持ち仕事や副業に対して、全ての派遣会社がOKとしている訳ではありません

中には掛け持ちや副業をNGとしている派遣会社もあります。

ここでは参考として大手3社を参考に挙げてみます。

 

テンプスタッフ

派遣社員も同様で、法律では副業を禁止されていないのです。

しかし派遣元である派遣会社が禁止している場合があるので登録している派遣会社の規則をしっかりと読み、副業の可否を把握しておく必要があります。

※参考 テンプスタッフHP 派遣と副業は両立できる?より一部引用

上記のようにテンプスタッフさんでは掛け持ちや副業に対して、それぞれの派遣会社の規則をしっかりと読む必要がある事を挙げています。

ここではテンプスタッフさんが掛け持ちを禁止しているかどうかまでは読み取れませんが、掛け持ちに対して否定的な意見でもないようにも見えます。

※関連記事 テンプスタッフの口コミ・特徴・評判は?


 

リクルートスタッフィング

複数の仕事の掛け持ちは是か非か?

同時に複数の派遣会社と雇用契約を結び、派遣先を掛け持ちして働くことは可能です。 ただし、会社によっては副業を禁止している場合もあるので、留意が必要です。

※参考 リクルートスタッフィングHP 複数の派遣会社の仕事をする事は可能なの?より一部引用

リクルートスタッフィングさんはこの文面を見る限りでは、特に掛け持ちに対して禁止としている訳ではないようです。

ただしやはり会社の規則をしっかり確認する等の留意が必要ですね。

関連記事 リクルートスタッフィングの口コミ・評判・特徴は?


 

スタッフサービス

スタッフサービスグループでは、派遣スタッフの副業を禁止しております。

あらかじめご了承ください。

※参考 スタッフサービスHP みんなのQ&Aより一部引用

上記のようにスタッフサービスさんでは掛け持ちや副業は禁止されているようですね。

禁止とされている派遣会社では掛け持ちは慎みましょう。

 

掛け持ちはバレる?

結論から言えば派遣を掛け持ちをする事はバレる可能性があります。

まず本業の会社でサラリーマンとして勤務している人は、住民税が給与天引きされているかと思います。

これは役所から住民税決定通知書が送られてきており、会社が住民税を計算して天引きしています。

そのため派遣などの本業以外の副収入があると、前年度の収入から算出した住民税の金額と、住民税決定通知書の金額の差が開いてしまう事になります。

そこで人事担当等が掛け持ちに気付いてしまう事があるという事です。

所定の金額を超えているようであればしっかりと確定申告をするようにしましょう。

また掛け持ちの場合には、双方の会社で副業や掛け持ちの禁止規定がある場合もありますので、その辺りも確認しておきたいですね。

 

派遣社員が掛け持ちを成功させる3つのコツ

掛け持ちをする人の中には、肉体的に疲労が溜まってしまったりスケジュール管理が煩雑になってしまったりと、掛け持ちに失敗してしまう人もいます。

それでは掛け持ちを成功させるコツにはどのような事が挙げられるでしょうか。

 

①同じ職種にしない

派遣で掛け持ちをするにしても、出来るだけ同じ職種にしない方が良いでしょう。

一見すると同じ職種の方が取り組みやすいのでは?と考える人もいるかと思いますが、毎週のように複数の会社を行き来する中で、全て同じ職種だと飽きてしまう事が多いです。

実際に私の知り合いでも営業コール職を掛け持ちしているスタッフさんがいましたが、3か月も持ちませんでした。

例えば1つの仕事は事務職・2つ目の仕事は軽作業など、職種にバリュエーションを持たせる事は大切です。

 

②勤務は1日1カ所にする

掛け持ちをする人の中には、1日に2か所以上勤務している人もいます。

例えば午前はA会社・午後からはB会社といった具合です。

ですがこれでは精神的にも疲弊してしまいますし、スケジュール管理も大変です。

掛け持ちをするにしても1日の勤務は1カ所に留めるようにしましょう。

 

③体力仕事は1つだけ

掛け持ちが失敗してしまうケースで一番多いのが、やはり肉体的な疲労です。

しかも複数の肉体労働の仕事を抱えている人は、いつかダウンする傾向があります。

自分では体力に自信があると思っていても、掛け持ち仕事は想像以上にハードです。

体力系の仕事は1つだけに絞って勤務するようにしましょう。

 

派遣の掛け持ちはできる?まとめ

職業の自由化が叫ばれる中で働き方も多様化してきています。

今後は本業以外にも副業やダブルワークをする人も更に増えていくでしょう。

掛け持ちに対しては人によって色々な考え方があるかとは思いますが、無理をせず収入アップを図れるスケジュールを組んで取り組んでいきたいものですね。

今回は派遣の掛け持ちと問題点について挙げてみました。

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